インザーギ監督、本田らの不調を追求する声も一蹴 「責任は監督にある」

 

「1人があまりよくないプレーをしたからといって試合ごとに外すことはできない」

 

 ホームでのパレルモ戦で7試合ぶりの黒星を喫したACミランのフィリッポ・インザーギ監督が試合後の記者会見で特定の選手への批判を控えるように訴えた。

 この日、ミランは前半にオウンゴールなどで立て続けに失点。一時はセリエAトップクラスと評された攻撃陣も得点を奪えず、0-2で敗れた。第3節のユベントス戦以来の敗戦で今季2敗目。無得点試合も今季2試合目となった。

 会見の冒頭、「何が起きたのか」と問われた指揮官は厳しい表情を浮かべ、「これがサッカー。試合開始すぐに重要な選手を欠いた(アレックスが負傷)。ザパタはウォーミングアップなしで入らなければならなかった。彼も痛みがあった。パレルモ戦は難しい試合だった。前線では2つの大きなチャンスがあった」と言葉を絞り出した。

 一方で、「誰のせいだ、彼のせいだと言うのは止めよう。責任は監督にある。昨日までミランはいいシーズンをおくっていると言われていたが、完全に変わった。他のチームも苦しんでいる。サポーターには残念な結果だと思う。みんな3位に入りたいと思っていた。再出発できるように祈っている」と敗戦の責任を一身に負う姿勢を見せた。

 さらに会見の席上で「メネズと本田は、リーグの初めはすごくよかったのに、今はちょっと変わった。ターンオーバーが必要なのでは。本田の代わりに、他の選手を起用することも考えたか?」と背番号10らの不調を追求する質問が飛ぶと、「1人があまりよくないプレーをしたからといって試合ごとに外すことはできない」と短期的な視野で采配を振るっていないことを強調。

 同時に「今日は選手を交代させた。3日間で2試合するのは分かっていた。カリアリ戦でプレーしていなかったメネズを起用して、エルシャラウィは3試合連続して後半投入した」と選手のコンディションに注意を払いながら起用していることも付け加えた。

 一時は上位争いをしながらも、現在、18得点14失点で7位に位置するミラン。インザーギ監督は「再出発しよう。チームはこういう負け試合を通して、成長できる。残念だが、我々が優秀なら教訓にできる」と前を向いた。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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