VARがもたらした“スタンドの変化” Jサポーターが明かす唯一の弊害…浸透し始めた応援の形

サポーターと審判の関係性の変化「感覚として審判のことを意識するようになった」

 また、“サポーターと審判の関係性の変化”と尋ねると、「正直、そんなに距離感が近づいたとか関係性が近づいたかとか、そこはそんな変わらないんじゃないかな」と髙橋さんなりの見解を話してくれた。

「例えばVARとかジャッジリプレイで、審判目線の話が今までよりも出てくるようになったじゃないですか。ちょっと審判への意識が高くなっているというくらいなのかな。距離感的なところで言うと、基本僕らが審判の方と相容れることがないので、感覚として審判のことを意識するようになった。そんなイメージですね」

 湘南をスタンドで応援し続けている髙橋さんらサポーターにとって、審判も大きな括りで試合を創ってくれる“仲間”であることには間違いない。ただ、対等な立場にいるレフェリーたちと、クラブに寄り添うサポーターとでは当然立場が違い、簡単に距離が縮まるものでもないようだ。

 それでも、VARの変化に選手やサポーターが適応していく姿や声、審判への意識の変化は着実に表れている。髙橋さんから山本主審への横断幕もその一例だろう。髙橋さんの行動はきっとこの先のJリーグが成長する“指標”の1つになるはずだ。

(FOOTBALL ZONE編集部・金子拳也 / Kenya Kaneko)



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