VARがもたらした“スタンドの変化” Jサポーターが明かす唯一の弊害…浸透し始めた応援の形
【Jサポーターの声#3】湘南サポーター・髙橋さんが語るVARと審判との関係性の変化
湘南ベルマーレがアウェーの地に乗り込んだ5月7日のJ1第12節アビスパ福岡戦、山本雄大主審が約3年ぶりに湘南の笛を担当した。湘南側のスタンドでは、山本主審へのメッセージ「山本さん、また会えてよかった!これからも共にJリーグを盛り上げましょう!」と書かれた横断幕が掲げられ、話題になった。
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「FOOTBALL ZONE」では、2010年より湘南サポーターとしてスタジアムへ足を運び、幕を作成した髙橋修さんに直撃インタビュー。今回はビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)導入後の変化、審判との関係性について、サポーター目線の印象を語ってもらった。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・金子拳也)
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2019年5月17日、J1リーグ第12節の浦和レッズ対湘南戦(2-3)で起こった衝撃の“ノーゴール判定”の翌年、1年前倒しで日本サッカー協会(JFA)はJ1へVAR導入した。しかし、新型コロナウイルスによる中断もあり、2020年シーズンでは第1節以降は一時使用を停止。2021シーズンより再導入され、今季で完全な導入後、2シーズン目を迎えている。
2010年からサポーターグループの一員となり、今は中心的な立場としてスタンドから応援を続ける髙橋さんは、VAR導入後の判定の変化について「ある意味すごく変なミスはなくなった」と感じているという。
ただ、“VAR”介入によって時間が止まることによるサポーターの「盛り上がりがちょっと一瞬落ち着いてしまう」点も感じており、「当然良し悪しとかはあると思います」と介入によってネガティブな一面もあると吐露している。
そうした変化を感じる一方、「ちょっと割り切れるようにはなった」と導入2年目のVARに対しての捉え方の変化を明かす。
「VARになって得点取り消しだと、やっぱりすごく(試合が)分断されるなって感じはするので、そういう部分の不満もありつつ、でも割り切れるようにもなったなっていう……半々ですね」
年月を重ねていくなかで、VARにも「だいぶ慣れた」と髙橋さんは語る。最近は「『今はチェック入るでしょ』みたいなそういう会話が自然にはなってきた」とVARありきの観戦の流れが浸透し始めているようだ。