肥満疑惑のターラブはミランに必要!? QPRのレドナップとの確執埋まらず移籍へ 

解消不可能な激しい対立関係

 QPRのFWアデル・ターラブは、昨季終盤もプレーしたACミランに来年1月に移籍する可能性が浮上している。モロッコ代表FWはハリー・レドナップ監督による“肥満告発”が原因で解消できない激しい対立関係に陥っているという。英地元紙ミラーが「QPRのアデル・ターラブがレドナップとの口論後、ミラン移籍準備に入った」と報じた。
 ターラブと、レドナップ監督の確執は異例の形で表面化した。まず指揮官が、19日の2-3で負けたリバプール戦後の記者会見で、メンバー外になったターラブについて「3ストーン(約19キロ)ほど体重オーバー」と暴露した。これに憤慨したターラブが疑惑を拭い去るために引き締まった腹を地元紙に公開した上で、レドナップ監督の指導力不足を散々酷評した。指揮官もターラブが痩せた理由はへんとう炎によるもので、普段の節制ではないとやり返した。
 メディアを通じた泥仕合に発展し、QPRのトニー・フェルナンデス会長も事態の収拾に乗り出した。会長自らがクラブの公式サイトでサポーターに謝罪するなど、大きな話題となっていた。
 ミラー紙は、これを受け、ターラブがACミランに完全移籍するのではないかと報じた。昨季1月にミランに期限付き移籍で加入したターラブは、本田と同じ攻撃的MFとしてクラレンス・セードルフ前監督にも重用された。本田とはポジションを争うライバル的存在だった。
 今夏の移籍市場でミラン復帰の可能性もあったが、700万ポンド(約12億円)の移籍金がネックとなって実現しなかった。だが、クラブ側が「レンジャーズ(QPR)は今夏に700万ポンドを要求したが、才能はあふれるが、わがままな25歳に対する移籍金を下げることになるかもしれない」と値下げに動く可能性について触れている。
 レドナップ監督は「彼も全てを後悔する日が来るだろう。彼は素晴らしい才能を神から与えられたのに残念だ」と語っており、亀裂は埋まりそうもない。
 アドリアーノ・ガリアーニCEOは、今季開幕前の時点でターラブを評価していた。だが、肥満疑惑に加え、指揮官の口論と問題続出のウインガーをフィリッポ・インザーギ監督が戦力として見るのか。冬の移籍市場でミランは獲得に動くのか、ターラブの去就に大きな注目が集まっている。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

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