「警備員のパレードのよう」 仏代表エースがC・ロナウド失い徹底守備のポルトガルに皮肉

大会得点王のグリーズマン 後半21分には決勝弾のチャンスを惜しくも外す

 フランス代表のエースFWアントワーヌ・グリーズマン(アトレチコ・マドリード)は、延長戦の末にポルトガルに0-1で敗れた欧州選手権(EURO)決勝後に、ポルトガル代表の徹頭徹尾の堅守ぶりを「警備員のパレード」と皮肉交じりに振り返っている。5月のUEFAチャンピオンズリーグ決勝でも、レアル・マドリードにPK戦の末に敗れていた傷心のエースだが、「フランスの夕暮れではない」と奮起を誓っている。フランス紙「レキップ」が報じている。

「僕らにチャンスはあったんだ。ポルトガルは警備員がパレードをしているように守備を固めてきて、そんなにチャンスはなかったはずだけど、うまく試合を運んだのだろう。彼らが試合が終わる10分前にゴールしたことで、僕らには厄介な状況になってしまったよ」

 ポルトガルは前半16分過ぎにエースFWクリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリード)が負傷。結局、同25分に交代を余儀なくされた。スーパースターを失ったポルトガルが守りを固めるのは自然の展開だった。

 こじ開けようとする展開が続いたフランスは、準決勝から中2日の日程も影響したのか、ドイツ戦で見せたようなダイナミックさに欠けた。トップ下で出場したグリーズマンも、ボールをもらいに下がっても、裏に抜け出そうとしても、常に相手のマークから監視された。

 そんなグリーズマンにも、ヒーローになる大きなチャンスはあった。後半21分、左サイドからFWキングスレー・コマン(ユベントス)が右足でクロスを上げると、走り込んだグリーズマンはマークを外してフリーに。決定的なチャンスにグリーズマンはファーサイドに流し込むようなヘディングシュートを選択したが、ボールは無情にもクロスバーのわずか上に外れていった。今大会で、母国の英雄ミシェル・プラティニが1984年大会でマークして以来の1大会での6得点を挙げて大会得点王も獲得したが、決勝戦の1点だけが遠かった。

 

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