“将軍”に並ぶ2発を決めたグリーズマン EURO決勝進出は「グループのおかげ」と団結を強調

大一番で見せつけた非凡な得点感覚

 グリーズマンの語る“あの時”とは、今年5月のUEFAチャンピオンズリーグ決勝のレアル・マドリード戦だ。1点ビハインドの状態で迎えたPKのチャンスに、グリーズマンはキックを失敗。その後に味方が同点に追いついたものの、それ以来となるPKキッカーの重責に大きなプレッシャーを感じていた。しかし、落ち着いた助走から放った左足のキックは世界最高のGKとの呼び声も高いマヌエル・ノイアーの逆を突きゴール左に決まった。

 そして、後半には非凡な得点感覚も見せつけた。同27分、ペナルティーエリア内でボールを奪ったフランスは、左サイドのMFポール・ポグバに展開。ポグバは華麗な足技で突破してクロスを上げたが、ノイアーにパンチングで弾かれた。しかし、そのボールの先で最も早く反応したのはグリーズマンだった。左足のつま先か足の裏かというところでボールにコンタクトすると、足を広げてコースを消しにかかるノイアーの股下を抜いてゴール。押し込まれる苦しい展開のなかで、2-0とリードを広げる値千金の一撃となった。

 この日の2ゴールで、グリーズマンは大会通算6得点とした。得点ランキングで2位タイの選手たちを3ゴール引き離して独走状態にある。そして、1大会だけでの通算6ゴールは、1984年に同じく地元開催だった当時のフランス代表で“将軍”と呼ばれたMFミシェル・プラティニが記録して以来、史上2人目の快挙となった。

「プラティニは僕にとって目標であるからすごく嬉しいことだけど、まだまだ遠く及ばないよ。いつの日か肩を並べられたらいいね」

 

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