「チャンピオン死す」「時代の終わり」イタリア戦完敗のスペインメディアが完全なお通夜ムードに

無敵艦隊の3連覇の夢は進化版カテナチオに霧散

 スペイン代表は前人未到となる欧州選手権(EURO)3連覇を狙いながら、決勝トーナメント1回戦でイタリア相手に0-2で完敗を喫し、野望が潰えた。無敵艦隊と呼ばれたかつての常勝軍団の撃沈ぶりに、地元メディアは「チャンピオン死す」「サイクルの終焉」「時代の終わり」とかなりの悲観的なムードで伝えている。

 グループリーグ第3戦でクロアチアに逆転負けを喫したスペインは、グループE2位となったことで悲運に直面した。前回大会決勝で対戦し、4-0で粉砕したイタリアとの再戦となったが、4年前の雪辱に燃えるアッズーリが完璧に連動したプレスを仕掛け、スペインはリズミカルなパス回しを封殺された。

 前半33分に直接FKのこぼれ球をジョルジョ・キエッリーニ(ユベントス)に押し込まれて先制を許すと、後半アディショナルタイムにはカウンターから最後はFWグラツィアーノ・ペッレ(サウザンプトン)にボレーで流し込まれて万事休した。GS第2戦トルコ戦では674本もの数字を叩きだしたパス本数も、この日は539回にとどまるなど「ティキ・タカ」は“進化版カテナチオ”に全く歯が立たなかった。

 08年、12年のEURO連覇に10年南アフリカ・ワールドカップ(W杯)優勝と栄華を誇ったスペインだが、中心メンバーがほぼ変わらずに年齢を積み重ねた。DFセルヒオ・ラモス(レアル・マドリード)、MFアンドレス・イニエスタ(バルセロナ)、MFダビド・シルバ(マンチェスター・シティ)は30代となった一方で、大会直前にはMFイスコ(レアル・マドリード)、MFサウール・ニゲス(アトレチコ・マドリード)ら次世代の有望株が代表漏れし、世代交代に苦しんだ。

 

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