久保建英やイ・ガンインら獲得の狙いは? マジョルカ会長が明かす“国際的な補強戦略”

マジョルカMF久保建英とイ・ガンイン【写真:Getty Images】
マジョルカMF久保建英とイ・ガンイン【写真:Getty Images】

元プロテニス選手の肩書を持つマジョルカ会長コールバーグ氏、クラブの国際化に言及

 マジョルカの会長を務めるアンディ・コールバーグ氏は、元プロテニス選手の肩書を持つ。クラブの大株主であり、NBAのフェニックス・サンズのオーナーを務めるロバート・サーバー氏、元NBA選手のステーィブ・ナッシュ氏らと共同でクラブを経営しているコールバーグ氏が、英公共放送「BBC」の取材に応じ、国際化を進めているクラブについて語っている。

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 コールバーグ氏らは、多額の負債に悩まされていたマジョルカを2016年に買収。当時、3部リーグまで落ちていたマジョルカは、それ以降、昇格と降格を繰り返しており、2年連続で同じディビジョンでプレーしていない。この期間を「ジェットコースターという言葉では足りない」と表現するコールバーグ氏は、記事の中でチームの経営面などを語っている。

 特徴の一つとして紹介されているのが、マジョルカの国際化だ。スペインのマジョルカ島という島にあるクラブが、国際的な関心を集めているきっかけとなったのは、日本代表MF久保建英が2019-20シーズンに加入したことだと言われている。ラ・リーガも協力体制を敷いており、試合の告知や日本のファンが視聴しやすい時間帯にキックオフ時間を変更し、クラブを後押ししている。

 マジョルカはSNSなどで日本向けにオリジナル映像を配信するほか、クラブのグッズを買いやすいようにしている。こうした努力が実り、今年9月にはYouTubeで、レアル・マドリード、バルセロナに次ぐラ・リーガで3番目に多くの視聴回数を誇るクラブになったという。

 今シーズン、マジョルカは久保を再びレンタル移籍で獲得しただけでなく、バレンシアから韓国代表FWイ・ガンイン、シャルケからアメリカ代表FWマシュー・ホップを獲得した。

 ビジネス面での側面が注目される補強にも映るが、コールバーグ氏は「まずはサッカー面での判断が最優先だった。正しい選手なのか、正しい価格なのか、チームにフィットするのか」と語り、「それが最優先の判断基準だ。イ・ガンインが韓国で、マシューがアメリカで、タケ(久保建英)が日本で生んだような利益を生む可能性は事実としてある。だが、それはケーキの仕上げの飾りつけやイチゴを乗せるようなものだ。最大の目的ではないよ。それは2番目の判断基準であり、まずはサッカーの人々が判断をして、私たちが求めている正しい選択肢か決断している」と、サッカー選手としての評価が優先されていることを強調した。

 8試合を消化して3勝2分3敗で12位のマジョルカ。まだまだ序盤戦だが、ピッチ内外での成長を見せているクラブが、来シーズン、2017年以来初めて2年連続で同じカテゴリーを戦う可能性は十分だ。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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