“神童”ウーデゴールがレアルで輝けなかった理由 元監督が指摘「特別な環境だったが…」

ウーデゴールはレアル・マドリードで思うような活躍ができず【写真:Getty Images】
ウーデゴールはレアル・マドリードで思うような活躍ができず【写真:Getty Images】

ソラーリ氏が“教え子”にエール「これだけ成長したことを嬉しく思っている」

 今夏の移籍市場でノルウェー代表MFマルティン・ウーデゴールは、スペインのレアル・マドリードからイングランドのアーセナルへ完全移籍を果たした。将来を嘱望され16歳でレアルに加入したノルウェーの神童は、なぜ“白い巨人”でポジションをつかめなかったのか。元アルゼンチン代表MFであり、レアルの監督も務めたサンティアゴ・ソラーリ氏が自身の考えを述べた。スペイン紙「AS」が報じている。

 ウーデゴールは6年前の2015年1月に数々のビッグクラブからオファーを受け、16歳の若さでレアルへ移籍した。その才能は絶賛されていたが、結局レアルでは主力に定着することができずに、レンタル移籍を繰り返し、今夏アーセナルへ完全移籍している。

 ソラーリ氏は「ウーデゴールはとても若い時、まだ15歳、16歳の時にレアルに来た。彼にとっては難しかったはずだ。彼はトップチームでの練習を望んだが、同年代で同じことをしている選手はいなかった。とてつもない才能を持っていたよ。でも時にその年代の選手は、トップチームではなく、自分と同じ年齢の選手と練習するほうが良いことがある。トップチームにいるのだから、周りにいるのは世界最高の選手たちであり、特別なことを学べる環境だ。だが、試合にはカスティージャ(Bチーム)で出ることが多かった。一緒に練習していない選手とプレーするのは、とても難しいんだ」と、加入直後の状況に問題があったと指摘した。

 若くして苦難を味わったとされるウーデゴールだが、まだ22歳。それだけにソラーリ氏は、今後のキャリアに期待を寄せる。「彼はサッカー選手としても人としても成長した。レアルに加入直後は簡単ではなかったのに、自分の個性を示した。自分自身がプレッシャーに押しつぶされたことも話していた。私は彼がこれだけ成長したことを、とても嬉しく思っているよ。彼が幸せであることを願う。私は監督時代、ほかの選手と同様に彼に多くの時間をかけた。彼が私から学んだことの一つでも生かしてくれていて、それが彼のためになっているなら、これ以上の喜びはないよ」と語った。

 プレミアリーグで3連敗というスタートを切ったアーセナルのなかで、ウーデゴールにかかる期待は大きい。レアルで才能を発揮しきれなかった原石は、イングランドで輝きを放てるだろうか。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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