レアル中井が「ラウールを魅了」 “華麗プレー”の瞬間に現地注目「久保も良いが…」
中井卓大、レアル“Bチーム”の親善試合に出場 決定機演出シーンを現地称賛
スペインの名門レアル・マドリードの下部組織に所属する17歳のMF中井卓大は今夏、レアルのBチームにあたるカスティージャでデビューを果たし、現地メディアでは特集が組まれるほど注目を浴びた。現地時間8日に行われたカスティージャのフレンドリーマッチ・フエンラブラダ戦(0-1)でも途中出場したなか、終盤に華麗なステップから決定機を演出する好プレーを見せたことから、スペインメディアはその才能に改めて熱視線を送っている。
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中井はスペインの名門レアルの下部組織に9歳から加入。インファンティールA(U-14相当)、カデーテB(U-15相当)、カデーテA(U-16相当)、フベニールC(U-17相当)と順調に階段を上り、昨季はフベニールB(U-18相当)に所属していたなか、レアル下部組織の公式ツイッターとインスタグラムでは先日、「フベニールA 新シーズンの準備はできている!」の一文とともに、始動初日の映像を公開。そのなかで中井が軽快なボールタッチや、スタッフと笑顔で挨拶する姿が収められており、公式サイトではまだ発表されていないものの、フベニールA(U-19相当)に昇格したと見られていた。
そんな中井は、7月31日に行われたフベニールAのさらに一つ上のカテゴリーにあたるカスティージャのフレンドリーマッチ・レガネス戦(スペイン2部)に後半32分から途中出場。レアルの“英雄”で元スペイン代表FWラウール・ゴンサレス氏が率いるカスティージャでデビューを飾ったことは、現地メディアでも大きな注目を浴び、スペイン大手紙「AS」は「17歳のタクヒロ・ナカイはもう『ピピ』と呼ばれることを望んでいない」と、一人前の選手へと成長を遂げつつあることを指摘していた。
中井は、8日に行われたフエンラブラダ戦(0-1)でも後半18分から途中出場すると、試合終盤に見せ場を作る。敵陣左サイドでボールを受けると、相手のマークに遭いながらもペナルティーエリア(PA)付近まで前進。そこから華麗なステップでマッチアップした2人の間を縫うように突破した後、PA内から味方へラストパスを供給した。味方のシュートは大きくゴール枠を外れてしまったが、「AS」紙はこの一連のシーンの動画を添え、「久保も良いが、もう一人、マドリッドの日本人がラウールを魅了している」と見出しを打ち、創造性のある技術に注目している。
記事では、トップチームに在籍するMF久保建英を引き合いに「久保の将来への力強い展望は、中井“ピピ”の姿にも同様に当てはまる」とその才能に期待が寄せられ、フエンラブラダ戦で見せたプレーに対しては「彼の技術的な質、変化、そして最終決定における知性を示すいくつかの重要なディテールを残している。フエンラブラダとの親善試合での個人技は、これらの美徳を指している」と称えた。
同メディアは「カスティージャのプレシーズンで輝いている」とも指摘。好パフォーマンスを示しただけに、このカテゴリーでさらなる出場機会を掴む可能性もありそうだ。