汚名返上に燃えるオランダ出身の秘密兵器SB 初戦で痛恨のパスミスも「もう吹っ切れた」
パラグアイ戦で失点につながるミスを犯した際 次戦での強気なプレーを誓う
痛恨のバックパスからの立ち直りが問われている。トゥーロン国際大会に参加しているU-23日本代表のファンウェルメスケルケン際(ドルトレヒト)は、21日のパラグアイ戦で相手に先制点を献上するきっかけになるミスを犯した。
大会初戦の前半18分だった。右サイドバックでスタメン出場していた際は、センターバックの植田直通(鹿島)に向けてバックパスを出した。しかし、このパスは相手に読まれていた上にスピードも弱く、相手選手に植田の前でカットされた。このプレーで中盤から前の選手全員が置き去りになった日本は一気のカウンターを食らい、際と植田が必死に戻るも及ばずに先制点を許した。そして手倉森誠監督は、前半のみで際を交代させている。
「バックパスが悔やまれますが、受け止めたい。クラブと代表でやっていることが違うので、そのズレをすり合わせているところ」
1月のリオデジャネイロ五輪アジア最終予選でアジアの頂点に立って本大会への切符をつかんだチームに、際は3月から合流した。予選を戦ってきた選手たちとのプレー機会は、まだ数えるほどしかない。それでも、オランダで日常的にフィジカルに優れる相手と対峙している経験を、手倉森監督は買った。デビュー戦となった3月の親善試合メキシコ戦では、周囲との連係不足が浮き彫りになりつつも積極的なプレーを見せた。
しかし、手倉森監督は際に対して厳しい言葉を懸けたという。「メキシコ戦の時のようなアグレッシブさがないんじゃないか」と、新戦力となる可能性を秘めたサイドバックに奮起を促している。
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