ミランCEOは高額年俸のイブラ帰還に白旗 口癖の「様子を見よう」を3連発

夫人とともにミラノへの愛着はあるものの…

 しかし、2015年シーズンに単年で100億円以上の赤字を計上した凋落のミランには、高嶺の花だという。

「イブラの給料はイタリアのマーケットには相容れないものだ。でも、様子を見よう。彼はミランをとても好きでいてくれている。だが私が聞く限り、アジア、アメリカ、ヨーロッパからオファーが来ている。様子を見よう。様子を見よう。様子を見よう……」

 事実上の白旗宣言となったガリアーニ氏は、インタビューの最後に口癖の「様子を見よう」を3連発している。今季100億円の補強費を投入したミランだが、リーグ戦で中小クラブのサッスオーロの後塵を拝し、5連覇中の王者ユベントス以外は欧州での競争力を欠いているイタリアで7位という、名門の凋落を証明する中位に沈んだ。

 夫人がミラノを愛するというイブラヒモビッチ家の事情により、クラブの状況がもう少しまともなら獲得のチャンスはあったかもしれない。しかし、リーグ18得点の稼ぎ頭であるコロンビア代表FWカルロス・バッカというチーム随一の名手でさえも、加入からわずか1シーズンで移籍を検討しているとレポートされる泥舟状態だ。中国企業への身売り話も進んでいるが、フットボール界のカリスマを迎え入れられる状況ではないようだ。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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