これまでになかった「感覚」 ベテランGKが語るJリーグMVPの“未知なる脅威”

横浜FCでプレーするGK六反勇治【写真:©YOKOHAMA FC】
横浜FCでプレーするGK六反勇治【写真:©YOKOHAMA FC】

昨季J1リーグMVPオルンガの“未知なる脅威”

 六反にはGKとして対峙して、最も止めるのが難しかったFWについても聞いた。すると昨季のJ1リーグMVPで、得点王にも輝いたケニア代表FWオルンガ(前・柏レイソル/現アル・ドゥハイル)を指名。GKならではの視点を交え、理由を次のように語った。

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「オルンガ選手は強さ、速さ、高さが注目されますけど、対峙して思ったのは膝下がものすごく長くて、足の振りがすごくシャープだということ。今まであの膝下の長さとシャープさでボールが飛んでくるスピードを味わったことがなかったですし、シュートのポイントが他の選手とは違うなと感じました。シュートがGKの近くを通ってもそのままゴールに入ってしまうんです。これは僕だけじゃなくて、他のゴールシーンを見ても感じることが多かったです。あの感覚でボールが飛んできたことは今までなかったと思います」

 オルンガは身長193cmと長身で、高さのあるヘディングや大きなストライドを生かした抜群のスピードなどを武器に2019年にJ2で27得点、20年にJ1で28得点と、文字通りJリーグを席巻した。

 六反は昨季第20節で柏と対戦した際に、オルンガに2得点を叩き込まれている。いずれも利き足の左足から放たれた強烈なシュート2本だったが、蹴り出されたボールのスピードやインパクトのタイミングは経験豊富な六反でさえ体験したことのない“未知なる脅威”を感じるものだったようだ。

[PROFILE]
六反勇治(ろくたん・ゆうじ)
1987年4月10日生まれ。鹿児島県出身。熊本国府高校卒業後に2006年にアビスパ福岡に加入し、同クラブでJデビュー。横浜F・マリノス、ベガルタ仙台、清水エスパルスを経て、2020年から横浜FCに在籍。2015年の東アジアカップで日本代表に初招集。

(石川 遼 / Ryo Ishikawa)



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