特集・近藤篤　ボールと写真の幸福な関係

近藤さんと遊びたい――。

そんな気持ちで連絡を取った。

「なんだかまた大胆な特集を思いつきましたね、笑」

と、戻ってきた返事。

誌面を彩る作品に心地良く浸って

サッカーボールを蹴りたくなった人がいたなら、

今回の僕らの企みは大成功だ。

世界に飛び出すために身に付けておきたい「言葉力」

「全てのデスクと、全ての家庭にコンピューターを」

コンピューターは専門家のための特殊で巨大な機械だというのが常識だった時代に、

かのビル・ゲイツは、自らの使命を「言葉」にして表現した。

その後、アラン・ケイが「パーソナル・コンピューター」という言葉で未来への道筋を世界中に発信し、

「僕たちはエンジニアじゃなくて、アーティストなんだ」と言葉にしたスティーブ・ジョブズが、それを美しく具現化していった。

そう、「言葉」によって「未来」はつくられていったのだ。

これは、人生においても同じことが言えるだろう。

自分の思考を言葉にし、誰かに伝達していくことは、人生における目的地をつくりあげることに等しい。

単なる記号ではなく、自分の「未来」をつくるための礎、それが「言葉力」だ。

今や世界は、時間的にも心理的にも距離が縮まり、加速度的に小さくなっている。

サッカーでもビジネスでも、国境を越えてグローバルに活躍することが当たり前のように求められる時代になった。

「言葉力」は、ますますその重要性を高めていくことになるだろう。

サッカー人もビジネスパーソンも必見の、

世界へ飛び出し戦ってきたサッカー人たちによる「言葉力」の極意を探っていこう――。