愛されたフランクフルト主将、シーズン中に異例の引退 決断の裏にあった苦悩とは?

ピッチを去るときには涙を流す場面もあった【写真:Getty Images】
ピッチを去るときには涙を流す場面もあった【写真:Getty Images】

故郷の古巣アマチュアクラブでプレー「僕がサッカーへの愛を見つけた場所」

 プロでプレーすることは終わりを告げたが、サッカーから離れるわけではない。故郷の古巣アマチュアクラブ、フラカン・デチャバスでプレーをするという。

「僕がサッカーを始めた場所で、サッカーへの愛を見つけた場所。もうすぐ35歳になる僕にとって、最後にまた古巣クラブでプレーをするという願いを叶えたかった」

 誰よりも強烈な個性を放ち、チームのために戦い続けたキャプテンは充実したプロ生活を振り返りながら、静かに穏やかに、家族とともに幸せに、母国アルゼンチンでこれからもサッカーとともに生きていくのだろう。

(中野吉之伴 / Kichinosuke Nakano)



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中野吉之伴

なかの・きちのすけ/1977年生まれ。ドイツ・フライブルク在住のサッカー育成指導者。グラスルーツの育成エキスパートになるべく渡独し、ドイツサッカー協会公認A級ライセンス(UEFA-Aレベル)所得。SCフライブルクU-15で研修を積み、地域に密着したドイツのさまざまなサッカークラブで20年以上の育成・指導者キャリアを持つ。育成・指導者関連の記事を多数執筆するほか、ブンデスリーガをはじめ周辺諸国への現地取材を精力的に行っている。著書『ドイツの子どもは審判なしでサッカーをする』(ナツメ社)、『世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書』(カンゼン)。

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