赤字120億円のバルサ、新たな賃金カット敢行へ 選手大量流出の可能性をスペイン紙指摘
非常事態宣言中に給与70%カットで対処も、経済難は続き新たな賃金カットを視野
バルセロナは大黒柱のアルゼンチン代表FWリオネル・メッシが残留し、ロナルド・クーマン新監督の下で開幕2勝1分とまずまずのスタートを切った。その一方で新型コロナウイルス禍の影響を大きく受けて、昨季は約120億円もの赤字になったとの報道があるなか、スペイン紙「マルカ」が、クラブ側は新たな賃金カットへ動き出していると伝えている。
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およそ10万人を収容できる本拠地カンプ・ノウでの試合が無観客となったことなどで、バルサは経営面に大きなダメージを受けている。2019-20シーズンには非常事態期間中の給与を70%以上のカットで合意するなどの削減策に取り組んできたが、今季も無観客試合が続いているための苦渋の判断となったようだ。
今回の決断で、クラブにおける従業員並びにトップチームの選手たち全員の集団労働契約に、大きな変更が起こるとされている。選手たちは交渉における代表者を選び、賃金カットの交渉に臨むようにクラブ側から要請されたという。
「マルカ」紙の調査によると、選手と従業員は金銭面の理由で契約変更が合意に達した場合、その契約自体を取り消す権利があると司法関係で見る向きが多いという。そこから選手側としてはクラブを違約金ゼロで退団するなどの権利を有するとも指摘している。
賃金カットの状況によっては選手の大量離脱もあり得る状況になりかねないため、クラブ側は選手それぞれと話し合い、合意に達していかなければいけないとしている。
今オフはウルグアイ代表FWルイス・スアレス(アトレティコ・マドリード)やクロアチア代表MFイバン・ラキティッチ(セビージャ)ら功労者と別れを告げたバルサだが、長引くコロナ禍の賃金カットは、各選手の心情を慮りながら進める必要性がありそうだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)