「サッカー人生の全てを変えるきっかけになった」 天才・宇佐美貴史を覚醒させた言葉とは

世界のトップレベルで学んだことは…

「周りは世界のトップレベルの選手ばかり。早くこの人たちに追い付きたいと思って練習に取り組んでいたし、それだけで成長できているという実感があった。でも、いざ試合となると自分は19人目。メンバーに入れるかどうかの位置にいたんで、試合が始まる前の時間はすごくつらかった。精神的に落ち着かないし、落ちたら落ちたでショックやしね。ただ、試合が始まると、すごい選手のサッカーを見られる。そういう楽しみがあったんでピッチに立てない苦しみがあったけど、バイエルンでの1年は自分にとっては有意義な時間やったなと思っています」

 リーグ戦での試合出場はわずか3試合に終わったが、それでも得るものは多かった。練習からプロとしての姿勢やプレーを学ぶのはもちろん、日本の鋭くとがった才気あふれる若武者に監督やワールドクラスの選手たちは金言を与えてくれた。

「ハングリーになれ!!」

 ハインケスからは、そう叱咤激励されたという。

「ハングリーになれっていうのは、単純に貪欲にプレーしろということだけではなく、見られ方の問題でもあると思うんです。自分が100%でやったなと思っても、監督やチームメートがあいつはやっていないと思ったら、それは100%じゃない。でも、80%でやっても、見ている人があいつは120%や、貪欲やなって思われれば評価される。評価されるためには、常に自分が思っている以上の良いプレーや変化を人に見せていかないといけない。自分はそういう意味のハングリーだと捉えていました」

 

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