なぜアルゼンチンに勝てた? 元日本代表DFが実感した“メッシ依存”「暗黙のルールを感じた」

メッシ依存は深刻? 「メッシが出ていなかったパターンのほうが、やばかったかもしれない」

「そこでわざわざメッシに渡さなくても……という場面もたくさんあった。他の選手も超一流でしたけど、メッシはやはり特別すぎて神格化されているのかもしれない。(ディエゴ・)マラドーナの時代もそうだけど、アルゼンチンのお国柄なのかも。日本人くらい俺だけで片付けてやる、と思われてもおかしくないのに、それでも全員がメッシを常に見る暗黙のルールを感じた。そのおかげで、帰陣に間に合ったりする場面も多かった」

 栗原氏は世界的トッププレーヤーが揃っているにもかかわらず、アルゼンチンの選手全員がメッシにパスを渡す意識が強いあまりに、攻撃のスピード感にやや欠ける印象を抱いたようだ。「もしかしたら、あの試合にメッシが出ていなかったパターンのほうが、やばかったかもしれないですね」と、“メッシ不在”のほうが他のスター選手の本領が発揮され、日本にとって脅威になっていた可能性があるとも指摘している。

 バルセロナでもメッシは不動の地位を確立しているが、「バルセロナは確固たる戦術の土台があって、神様のようなメッシがそのうえでプレーしているわけだけど、アルゼンチンは明確な戦術がなく、『メッシ、頼みましたよ』というパターンが多くて、窮屈そうだった」と、“バルセロナのメッシ”と“アルゼンチンのメッシ”の違いについて見解を述べていた。

 先日キャリア通算700ゴールを達成したメッシは、今季のリーガ・エスパニョーラでも22ゴールを奪い得点ランキングのトップを走り、バルセロナではこれまでリーグ優勝10回、UEFAチャンピオンズリーグ制覇4回など数多くのタイトル獲得に貢献した。一方、アルゼンチン代表では2005年のデビュー以降、いまだに主要タイトルを獲得できていない。クラブと代表で生じている“明暗”は、栗原氏が指摘するように「メッシを生かしているか」と「メッシに依存しているか」の違いがあるのかもしれない。
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(FOOTBALL ZONE編集部・城福達也 / Tatsuya Jofuku)



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