「不甲斐ない」 香川真司、“不発”に自責の念も…サラゴサ記者は理解「常に警戒されている」

サラゴサMF香川真司【写真:Getty Images】
サラゴサMF香川真司【写真:Getty Images】

体調不良から復帰し、ヌマンシア戦で2試合連続スタメンも見せ場作れず

 体調不良から戦列復帰したMF香川真司が、13日に行われたスペイン2部リーグ第11節の敵地ヌマンシア戦で2試合連続のスタメン出場を果たした。

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 香川は3日にホームで行われた第9節マラガ戦(2-2)を、ウィルス性の風邪により欠場を余儀なくされた。それはサラゴサ加入後、開幕からの7試合すべてにスタメン出場してきた香川にとって初めてのことになった。そして前節、首位カディスをホームに迎えた大一番で復帰するも、良好なパフォーマンスを見せることなく後半13分にMFホルヘ・ポンボと交代し、ピッチを後に。チームも後半の失点により、0-2で敗れて今シーズン初黒星、4戦未勝利(3分1敗)となっていた。

 そして悪いニュースは続き、カディス戦後、FWラファエル・ドゥワメナの心臓病が発覚し無期限の活動停止となったのである。ドゥワメナは、ここまで全9試合にスタメン出場し2ゴールと、香川とともに攻撃の核となる選手であったため、チームにとっては非常に辛い状況となった。

 そうしたなかで、サラゴサはアウェーのヌマンシア戦を迎えた。ヌマンシアは開幕戦からの2試合を落としただけで、その後8戦負けなしの粘り強いチーム。実際、前節オビエド戦でも後半45分に同点ゴールを決め、1-1で引き分けている。

 ヌマンシアが本拠地とする街ソリアは、首都マドリードからバスで北に2時間半ほど。標高は1000メートルと高く、冬の寒さは特に厳しい地域である。ホームスタジアムのロス・パハリートスの収容人数は約8300人と少ないながら、1部在籍時はレアル・マドリードやバルセロナなどのビッグクラブを迎えていた。

 2006-07シーズンには、FW福田健二(2016年に現役引退)が在籍していたことを知る者も多いだろう。また今年ノーベル文学賞の授与が決定したオーストリア人作家ペーター・ハントケ氏は、30年前のソリア在住時にはロス・パハリートスに通い、今でもヌマンシアサポーターであると公言している。

高橋智行

たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。

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