ミラン本田にベンチ固定危機 右サイド2番手の地位も喪失か

チェルチが外れても出番なしか

 ACミランのシニシャ・ミハイロビッチ監督は13日の本拠地ヴェローナ戦で右攻撃的MFで先発固定していたイタリア代表MFアレッシオ・チェルチを先発から外す可能性が高まっているが、「チェルチの控え」と定義されていた日本代表FW本田圭佑には出番が回ってこないと地元メディアが分析している。

 地元紙「コリエレ・デロ・スポルト」は「ミハイロビッチ監督、革命再び! ミスは許されない」と特集している。リーグ戦で10試合連続でスタメン落ちの本田は1日のイタリア杯4回戦のセリエBクロトーネ戦で先発出場したが、控え組とともに格下に苦闘。延長120分間で見せ場を作ることができず、試合後、ミハイロビッチ監督から「チェルチの次に来る控え」と厳しい立場を明確にされていた。

 そして、チェルチが前節カルピ戦で不発に終わり、次節ベローナ戦で先発落ち危機に直面している。だが、チェルチの次に来るはずの男には出番はやってこないかもしれない。そこには右足骨折からの復帰以来、指揮官が強く信頼しているフランスU-21代表FWエムベイエ・ニアングの存在がある。

 特集では「チェルチが外れて、ニアングが右サイドのMFで4-4-2システムとなる。ルイス・アドリアーノがバッカと2トップとなる」と報じている。カルピ戦で2トップの一角だったニアングが中盤に下がる。これは、実際にカルピ戦で唯一使用された交代カードによる配置転換と全く同じものだけに現実性がある。指揮官の言葉に反し、本田はパンキナーロ(イタリア語でベンチ要員)継続の方針で、出番はやってこないと予想されている。

 左サイドにはパスセンスなどトップ下に近いポジションで生かされる技術を持つMFジャコモ・ボナベントゥーラが不可欠な存在として君臨している。そのため、ミハイロビッチ監督は右サイドには突破力のある選手を望んでいる可能性が高い。そうした意味で、本田のプレースタイルを加味しても厳しい状況にある。

 本田はスコアレスドローで終わったカルピ戦で8試合ぶりに出番が回ってこなかった。交代枠を2つ残しながらも、得点が必要な場面で指揮官から声がかからなかった。本田は右サイドの2番手の位置を失った可能性が高くなっている。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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