広島を王者に導いた青山がCS大会MVP受賞 主将が走破した2試合合計25.77kmの価値

両チームトップのデータ

 一方で、この日の走行距離は12.90kmと、両チームの全選手の中でトップだった。第1戦も12.87kmで試合全体のトップと、2試合トータルで25.77kmを走り切った。それは、横に大きく動かなくとも常にチームの中心に位置し、攻撃のサポートと守備でのカバーリングで上下動していたことを示す数値でもある。最終ラインに吸収されることなく、その一列前で大きな防波堤として機能。そして、足元にボールを収めると、正確なサイドチェンジや斜めのフィードで攻撃陣を操った。

 ここ4シーズンで3度の年間優勝を果たしている広島の中心には、いつも青山がいる。移籍などにより、周囲の選手が次々に入れ替わっていく中でも、常にチームメートの良さを引き出しながらプレーできるのは、サッカー選手としての総合力の高さがあるからこそだろう。

 紫の軍団の中心に君臨するキャプテンにとって、その存在の大きさをあらためて示したチャンピオンシップとなった。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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