鎌田大地がドイツで味わう「不思議な感覚」 “数字”以外のプレーに見える価値とは?

次なるステージへ向けて必要なゴールという結果 「今は点が取れない時期というか…」

 ここまでは順調だ。そして次のステップを踏むために、ゴールが必要なのは間違いない。本人もまだ無得点ということに納得しているわけではない。ゴールを求められていることも分かっている。だが焦りはない。明らかにゴールへの可能性が、日に日に増してきているのを感じているからだ。

「たまたま今、点が取れない時期というか、我慢しないとダメだと思うし。こういう経験は今までもあった。プレー自体は僕自身、今日もすごく良かったと思うし、できることも増えてきて、成長も感じられているし、悪くないと思うんで。あとは点が取れれば、すごく成長できるかなって思います」

 今の調子を持続させていけば、その時が訪れるのは遠くないのではないだろうか。その前に、この約2週間の代表中断期を上手く生かして心身をリフレッシュさせ、次の戦いへと備えていく。今シーズンはまだ始まったばかりだ。

中野吉之伴

なかの・きちのすけ/1977年生まれ。ドイツ・フライブルク在住のサッカー育成指導者。グラスルーツの育成エキスパートになるべく渡独し、ドイツサッカー協会公認A級ライセンス(UEFA-Aレベル)所得。SCフライブルクU-15で研修を積み、地域に密着したドイツのさまざまなサッカークラブで20年以上の育成・指導者キャリアを持つ。育成・指導者関連の記事を多数執筆するほか、ブンデスリーガをはじめ周辺諸国への現地取材を精力的に行っている。著書『ドイツの子どもは審判なしでサッカーをする』(ナツメ社)、『世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書』(カンゼン)。

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