有効な「メッシ対策」は存在するのか あらゆる敵の罠を潜り抜ける“規格外の巨人”

過去10年でメッシとC・ロナウドがCLを合わせて7回制覇

 メッシを封じるには、試合から消してしまう以外ない。CL準決勝で当たるリバプールは、バルセロナに対して攻め切れるかどうかがカギだ。攻撃に次ぐ攻撃でバルサを防戦に追い込んでしまえば、メッシの脅威はカウンターアタックに限定できる。これはこれで相当な脅威には違いないが、フィルジル・ファン・ダイクとナビ・ケイタに望みをかけるほかない。

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 アヤックスにユベントスが敗れたので、“CL個人4連覇”がなくなったクリスティアーノ・ロナウドもまた、封じるのが困難なストライカーである。ロナウドの場合は空中戦がどうにもならない。ペナルティーエリアの中で桁外れに俊敏でジャンプ力が抜群。空中は組織で守りようがないので、ボールを“ツボ”に入れられたらロナウドのヘディングを防ぐのは至難なのだ。

 空飛ぶロナウド、地を駆けるメッシ――。ここ5年のCLで優勝したのはロナウド4回、メッシ1回。過去10年で見ても、7回はロナウドかメッシの優勝だ。つまり、CLはロナウドかメッシのいるチームが優勝する大会と言っていい。この“規格外の巨人”とどう戦うかが、優勝を目指すその他のチームにとって最大の課題とも言える。

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西部謙司

にしべ・けんじ/1962年生まれ、東京都出身。サッカー専門誌の編集記者を経て、2002年からフリーランスとして活動。1995年から98年までパリに在住し、欧州サッカーを中心に取材した。戦術分析に定評があり、『サッカー日本代表戦術アナライズ』(カンゼン)、『戦術リストランテ』(ソル・メディア)など著書多数。またJリーグでは長年ジェフユナイテッド千葉を追っており、ウェブマガジン『犬の生活SUPER』(https://www.targma.jp/nishibemag/)を配信している。

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