「そんなの嫌だなと…」 FC東京MF東慶悟、“新キャプテン”として追い求める理想像
今季から“新10番”で“新キャプテン”に就任 「自分の発言や行動が変わってきている」
腕に巻いた腕章が、ずしりと「重く感じる」と言う。それを吹き払うかのように両手を鳴らし、声を張り上げて自らも泥臭く体を張る。数年前は「想像すらできなかった」という姿が、今の味の素スタジアムに存在する。今季から新たにFC東京の主将となったMF東慶悟は、リーダー不在の首都クラブの先頭に立って走り始めた。
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今のチームには不可欠な存在となった。昨季も髙萩洋次郎と並んでリーグ全試合出場を果たし、長谷川健太監督も「実際に、近くで見るまでここまでいい選手だと思わなかった」と賛辞を送るほどだ。その男の腕に、今季から腕章が収まったのは、必然だったのかもしれない。プロ11年目の東本人も、これが次なる覚醒の始まりと期待している節がある。
「もちろんプレッシャーも、不安もいっぱいある。でも、個人としてもチームとしても、まだまだ成長していきたいと思っている。それが良い意味でのプレッシャーになってくれたらいいなと思うし、チームにとってもプラスになってほしい。一石二鳥にしていければいいかなって思う。
何かを任されることは大きい。実際にやってみないと分からないこともある。プレッシャーだったり、考え方だったり、まだ日にちは浅いけれど、自分の発言や行動が変わってきている。変わらなければいけないというのもあるけれど、誰かに見られているという周りの目も感じる。そういう意味でも良い刺激になっている」
そんな東が目指すキャプテン像は――。「それがないんですよね」と言って、こう続ける。
「理想像というものが、まだまだ漠然としたものしかない。ただ、キャプテンではなかった昨シーズンも、チームを引っ張りたいという想いでプレーしていた。そこは変えたくない。キャプテンになったから、極端に声を出してみたりということはない。もちろん、それが時と場合によっては必要だと思うけれど。そこは自分らしくやっていきたい。間違っていることがあるなら向き合っていきたいし、誰をめざしてということはないけれど、周りをしっかりと見ていけるようにはしたいと思う」