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ついにクロップ政権誕生! リバプール史上、英国人以外では3人目
わずか4か月の休養を経ての現場復帰へ
後任監督選びに注目が集まっていたリバプールが8日、昨季までドルトムントを7シーズン指揮していたユルゲン・クロップ氏と監督就任で合意に達したことを、英メディア「スカイ・スポーツ」が報じた。1892年創立のリバプールにとっては、123年の歴史のなかで21人目、英国人以外では3人目の監督となる。
開幕から波に乗れず、プレミアリーグで3勝3分2敗の10位に低迷するリバプールは、4日に行われたエバートンとの”マージーサイド・ダービー”に1-1で引き分けると、就任4年目を迎えていたブレンダン・ロジャース監督を解任。フロントが後任人事に動いていた。
もっとも昨季6位に終わってUEFAチャンピオンズリーグ出場権を逃し、今夏に約146億円もの大金を費やして大型補強を敢行しながら低調なパフォーマンスを続けていたチームに、以前からオーナーのジョン・ヘンリー氏はしびれを切らしていたという。先月下旬から英国メディアでは更迭論が過熱し、クロップ氏のほか、前レアル・マドリード監督のカルロ・アンチェロッティ氏などの名前が取り沙汰されていた。
なかでも最有力候補と見られていたのがクロップ氏。本人は当初、就任に難色を示し、一部報道ではリバプール側のオファーを二度固辞したと伝えられていたが、ドルトムント監督を今年5月に退任後、わずか4か月の休養期間を経てのスピード復帰となった。
クロップ氏は2001年にマインツで指導者キャリアをスタートさせ、03-04シーズンにクラブ初のブンデスリーガ1部昇格を達成。08-09シーズンからドルトムントを率い、10-11シーズンに9年ぶりにリーグを制覇。11-12シーズンにはリーグ連覇とドイツカップの二冠を獲得した。
クロップ氏は、ボールを失った瞬間にすぐに圧力をかけて奪い返しに行く「ゲーゲンプレス」の使い手であり、アグレッシブな攻撃サッカーを標榜。ドルトムント時代には日本代表MFの香川真司をはじめ、ドイツ代表MFマリオ・ゲッツェ(現バイエルン)、トルコ代表MFヌリ・シャヒンら多くの若手を育て上げた。
戦術面、育成面での手腕は、初挑戦となるプレミアの舞台で発揮されるのか。ドイツの名将が率いる”レッズ”の動向から、しばらく目が離せそうにない。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images