故郷・徳島の子供に“塩谷効果” ウズベキスタン戦の“逆足強烈ミドル弾”が与えた影響力

塩谷と大松SCの子供たち。右端が6年生の西尾壮平君【写真提供:大松SC保護者・藤原桃子】
塩谷と大松SCの子供たち。右端が6年生の西尾壮平君【写真提供:大松SC保護者・藤原桃子】

恩師が明かす塩谷の影響力「週末の大会で全員が積極的にミドルシュートを狙っていた」

 日本代表DF塩谷司(アル・アイン)は、アジアカップ・グループリーグ第3戦のウズベキスタン戦で決勝点となる強烈な左足ミドル弾を突き刺し、勝利の立役者となった。AFC(アジアサッカー連盟)選出の「グループリーグ・ベストゴール候補10選」にノミネートされるなど、海外メディアでも大きく報じられたが、生まれ故郷の徳島では早くも“塩谷効果”が現れているという。

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 先発10人を入れ替えて臨んだ17日のウズベキスタン戦で日本は先制されるも、その3分後にFW武藤嘉紀(ニューカッスル)が同点弾。1-1で迎えた後半13分、この日ボランチ起用の塩谷が輝きを放った。

 右サイドのDF室屋成(FC東京)が送ったクロスは相手DFにクリアされる。しかし、こぼれ球に素早く反応した塩谷は、ペナルティーエリア外の中央から左足でダイレクトシュートを放ち、鋭い弾道の一撃をネットに突き刺した。これが決勝弾となり2-1と逆転勝利を収めた日本が、グループ首位通過を決めている。

 利き足とは逆の左足ながら、両足を器用に使いこなす塩谷らしい一撃を、アジアカップ公式ツイッターは「絶対的な強烈ショット」と称賛し、AFC選出の「グループリーグ・ベストゴール候補10選」にもノミネートされた。昨年12月のFIFAクラブワールドカップ(W杯)決勝でスペインの名門レアル・マドリード相手にゴールを決めたのに続き、世界に「Tsukasa Shiotani」の名を轟かせたが、塩谷が小学生時代に在籍した大松サッカー少年団(大松SC)で当時コーチを務め、現在はU-12チームを指導する吉田太治氏によると、徳島の子供たちに“塩谷効果”が現れているという。

「司の影響は絶大です。身近な存在に日本代表がいることの凄さを、大松の子供たちも改めて感じていると思います。ウズベキスタン戦後の週末に大会があったんですが、全員が積極的にミドルシュートを狙ってました。絶対に届かないだろうという位置からでもバンバン(笑)。つい『調子に乗っちゃダメだぞ!』と注意してしまいましたが(苦笑)、子供たちにとって司はまさにヒーローなんです」

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