欧州スーパーリーグに参戦した選手はW杯に出場できない!? FIFA会長が警鐘

FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長【写真:AP】
FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長【写真:AP】

インファンティーノ会長が見解 「FIFAの構造に留まるか、出ていくかのどちらかだ」

 欧州のエリート16クラブが参戦して行う独自の新規大会「欧州スーパーリーグ」の構想が水面下で動き出していると報じられるなか、国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長が、同リーグに参加したクラブに所属する選手はFIFAが管轄する大会には出場できなくなると警鐘を鳴らした。AP通信が報じている。

 欧州スーパーリーグ構想とは、欧州の強豪クラブだけでUEFAチャンピオンズリーグ(CL)に代わる大会を作ろうというもの。現地時間11月2日にドイツ誌「シュピーゲル」が、同誌の「フットボール・リークス」シリーズで、これに関する機密書類やEメールなどの存在を明らかにし、2021年にも発足の可能性があると報じた。

 それによると、ユベントス、ミラン、レアル・マドリード、バルセロナ、アーセナル、マンチェスター・ユナイテッド、マンチェスター・シティ、チェルシー、リバプール、バイエルン、パリ・サンジェルマン(PSG)の11クラブが創設メンバーで、インテル、ローマ、ドルトムント、アトレチコ・マドリード、マルセイユの5クラブを最初の「ゲスト」として迎えるものとなっている。

 この大会が実現すれば、FIFAや欧州サッカー連盟(UEFA)から独立したものとなる。インファンティーノ会長は7日、小規模の記者団に対し「FIFAの構造に留まるか、出ていくかのどちらかだ」とコメント。前述したクラブが独立したスーパーリーグに参戦するのであれば、そのクラブに所属する選手はワールドカップ(W杯)や欧州選手権などに出られなくなるとの見解を示した。FIFAの事務局次長であるアラスデア・ベル氏も、「脱退するというのなら、脱退するということ。片足をこっちに入れたまま、片足を出すということにはならない」と述べている。

 つまり、バルセロナに所属するアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ、ユベントスに所属するポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド、PSGに所属するブラジル代表FWネイマール、フランス代表FWキリアン・ムバッペらが現在のクラブに留まり欧州スーパーリーグに参戦したら、W杯では見られなくなるということだ。

 もっとも、インファンティーノ会長は「いかなる種類の分離リーグ構想に対応する答えはクラブW杯だ」ともコメント。同会長は、クラブW杯の参加チーム数を現行の7から24(欧州からは12)に増加させ、4年ごとの大会へと改革するつもりであり、この大会こそが欧州スーパーリーグの対抗策になると考えている様子だ。

(FOOTBALL ZONE=AP)



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