日本と世界の差は縮まった――元日本代表監督が分析 「審判の判定基準によるものだ」

「ボール扱いの上手いチームが有利」な環境 トルシエ氏「その点で日本は世界水準だ」

 その一方で、判定基準の変化についてトルシエ氏は語る。ロシアW杯でも同大会初となるVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が導入され、試合を通しての判定も厳格化の傾向にあり、そうした状況が日本にとってプラスに働いていると主張する。

「今は新たな基準が適用されている。前のようにラフに対応することはできない。よりサッカーらしくなった。今はボールを扱うことにより意識が向けられている。それは日本にとってチャンスだった。基準が変わったのだから」

 トルシエ氏は、判定基準の変化によってボール扱いに長けた日本有利の環境が生まれたと見ている。それは翻って、日本の技術面を高く評価しているからに他ならない。「現在、審判は厳密にファウルを取る。ボール扱いの上手いチームがより有利になるが、その点で日本は世界水準だ」と力説。日本サッカー界全体のレベルアップも相まって、ロシアW杯では世界の強豪を瀬戸際まで追いつめるほどの底力を見せつけた。

「パス、コントロール、シュート、クロス、規律……ワールドカップのベルギー戦を見てほしい」

 ロシアW杯3位のベルギーを追いつめた日本の健闘ぶりに賛辞を送ったトルシエ氏は、日本と世界の差が着実に縮まったと見ているようだ。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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