世界を知る湘南MFミキッチ、初優勝に重ねた“理想像” 「ホッフェンハイムは良い見本」

ミキッチは、ブンデスリーガのホッフェンハイムを一つの理想に掲げる【写真:Getty Images】
ミキッチは、ブンデスリーガのホッフェンハイムを一つの理想に掲げる【写真:Getty Images】

「ホッフェンハイムのように力をつけて、いつの日かACLを戦えるクラブになりたい」

 湘南は今年4月にRIZAPグループの傘下に入り、3年で10億円以上の投資を受けることになった。しかし、かつては親会社が撤退し、年間予算もJ1平均の半分以下。DF遠藤航(→浦和レッズ/現シント=トロイデン)やMF永木亮太(→鹿島アントラーズ)ら主力を引き抜かれるスモールクラブの宿命と戦ってきた。ミキッチは今回のルヴァンカップ優勝を、クラブとして成長のきっかけにしなければいけないと説く。

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「小さいクラブにとっては、私たちが一つのモデルケースになると思います。今回の優勝で、育成型クラブの湘南ベルマーレが良い仕事をするということを証明できた。クラブの規模、有名無名に関係なく、成功はつかみ取れるし、結果になって表れたことでこれからスポンサードしてくれる方々も増えるでしょう。サッカー界において、お金は重要なファクター。そういう意味でも、クラブが一回りも二回りも大きくなるための良い機会にしなければなりません」

 Jリーグ加入以前、母国クロアチアとドイツでプレーしてきたミキッチは、人口3300人の小さな町をホームタウンとしながら、アマチュアからプロのトップリーグに駆け上がり、今季は欧州最高峰の大会であるUEFAチャンピオンズリーグに初出場しているホッフェンハイムを一つの理想に掲げる。

「例えば、ホッフェンハイムは良い見本になると思います。町自体は人口も少なくて非常に小さい。私たちも彼らのように力をつけて、いつの日かACLを戦えるクラブになりたい」

 来日10年目を迎えた男は、湘南の発展を願うとともに野望達成へ静かに燃えている。

(FOOTBALL ZONE編集部・小田智史 / Tomofumi Oda)



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