浦和DF槙野、通算300試合出場に新たな決意 「やるべき仕事がたくさん残っている」

「非常に濃い数字と濃い月日が僕の中にあった」

 それでも、最後にチームを救ったのも槙野だった。2-3のビハインドで迎えた後半27分、コーナーキックで攻撃参加していた槙野は、二次攻撃でMF青木拓矢からゴール前に縦パスのロングボールが入ってくると、ゴールに背を向けたままバックヘッドで狙った。飛び出してきたGK六反勇治は虚を突かれ、ボールはフワリとゴールへ。槙野は「ストライカーですから」と冗談めかしたが、J1での300試合目にしてこのゴールが41得点目。DFとしてはハイペースで得点も積み重ねてきた。

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 浦和にはこの試合がJ1通算552試合目の出場になったMF阿部勇樹や、GK西川周作、MF柏木陽介、FW興梠慎三といった槙野よりも出場試合数の多い選手がいる。2013年に引退した元日本代表DF山田暢久氏も、浦和だけでJ1通算501試合出場を積み上げた。それだけに槙野は「偉大な選手たちが素晴らしい数字を叩き出していて、このクラブにはたくさん経験ある選手たちがいる。300というのは小さい数字だと思います」と謙遜した。

「だけど、この300のなかでも非常に濃い数字と濃い月日が僕の中にあったと思っています。もっと素晴らしい経験と時間をこのクラブで過ごしたいと思いますし、やるべき仕事がたくさん残っているので、たくさんの方の記憶に残るような試合を積み重ねていきたい」

 昨季は浦和でAFCチャンピオンズリーグ(ACL)制覇でアジア王者となり、今年はロシア・ワールドカップにも日本代表の一員として出場するなど、31歳になった今、まさに全盛期といった活躍を見せている。ムードメーカーであり、ハードマーカーであり、“ストライカー”でもある槙野は、これからどこまで数字を伸ばしていくだろうか。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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