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クロースがエジルの代表引退声明を批判 「人種差別はなかったと分かっているはず」
独紙インタビューで語る 「彼がいい奴だということは分かっている」
7月23日に自身の公式ツイッター上でドイツ代表からの事実上の引退を表明したMFメスト・エジル(アーセナル)について、同じドイツ代表のMFトニ・クロース(レアル・マドリード)が自身の見解を示した。独紙「ビルト」がインタビューを行い、その内容の一部を独誌「シュポルト・ビルト」が報じている。
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今夏のロシア・ワールドカップ(W杯)でまさかのグループリーグ敗退を味わったドイツ代表。14年W杯に続く連覇を狙うも、その目標には程遠い段階で大会から姿を消したが、その“戦犯”扱いをされたのがエジルだった。
W杯前、エジルは同じくトルコ系のMFイルカイ・ギュンドアン(マンチェスター・シティ)とともに、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と会合の場を持ち、エルドアン陣営のAK党がその写真を発表した。ドイツではエルドアン大統領がトルコ国内で行った政治的弾圧が大きく非難されており、その大統領と面会した二人には批判的な視線が向けられることになった。二人の忠誠心を疑い、代表から外すべきだという声を上げた政治家もおり、国を巻き込んでの騒動となった。
大会後、エジルはツイッター上に声明を発表。ドイツサッカー連盟(DFB)のラインハルト・グリンデル会長を名指しし、自身がトルコ系であることで受けた差別について言及し、「これ以上、同会長の無能さのスケープゴートでいることには耐えられない」とコメント。「人種差別され、見下されているという感情を抱いたまま」代表でプレーすることはもうないと、事実上の代表引退を表明した。
世界中のサッカーファンに衝撃を与えたこのエジルの声明に対して、長年にわたってドイツ代表で共闘したクロースは批判的な見解を述べている。
「ビルト」紙のインタビューに応じたクロースは、「メストは代表に貢献してきた選手であり、もっといい形での引退がふさわしいはずだ。長年一緒にプレーしてきて、彼がいい奴だということは分かっている。ただ、引退の仕方が良くなかった」とコメント。「声明では良いことも語られていた部分があったが、残念ながらナンセンスなことに占められた部分がさらに多く、目立たなくなってしまった」と語った。