「日本によって変わった男」 ベンゲル監督を英誌特集「日本で最大の愛を再発見」

名将ベンゲルも日本で葛藤――「私とグランパスの選手の間には壁があった」

 二つ目のエピソードは「素晴らしい新世界」というテーマで日本での葛藤が語られている。ベンゲルは名古屋の監督就任後、最初の8試合でわずか勝ち点3しか取れずに苦戦を強いられていた。そういった状況についてベンゲル監督は「私とグランパスの選手の間には壁があった」と当時を思い返している。

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「私がヨーロッパで作り上げたノウハウは、この壁の前では役に立たなかった。彼らは私に具体的な指示を求めていた。しかし、ボールを持っている選手たちが試合を担当するわけだ。だから私は彼らに自分自身で考えることを教えなければならなかった」

 三つ目のエピソードは、ベンゲル監督が日本にもたらしたものについて触れられている。「彼らは君に目と耳を与えた」。これは過去に清水エスパルスや柏レイソルを率いたイングランド人指揮官スティーブ・ペリマンの言葉だ。記事では当時のJリーグは発足したばかりで、全てを指揮官に委ねていると言っても過言ではない状況だったと綴っている。ペケルマンの言葉は、選手たちがベンゲル監督に目と耳を与えたぐらい信頼していたという意味でもある。

 ベンゲル監督の下でプレーしたストイコビッチは「彼はクラブの全てを変えた。選手たちにサッカーを楽しむこと、トレーニングを楽しむことを示した」と語り、それによって「ただの仕事ではなく、自分自身を表現することができた。時間はかかったけど、選手たちは反応し始めた」と当時を振り返っている。

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