バルサ副会長、3冠目前もクラブに危機感 「選手に残れと言う力がない」

移籍市場で主導権を握るのは大富豪クラブ?

 バルセロナの副会長を務めるハビエル・ファウス氏が、巨額の資金が飛び交う移籍市場について言及し、スター選手が他国へ流出する可能性を懸念している。英地元紙「デイリー・スター」が報じている。

 バルセロナは今季リーグ戦で2試合を残し、2位レアル・マドリードに勝ち点4差をつけて首位を快走している。欧州チャンピオンズリーグも12日にバイエルン・ミュンヘンを撃破し決勝進出を決めており、30日には国王杯でアスレチック・ビルバオとの決勝戦も控えている。3冠を狙える位置に立っており、順風満帆なシーズンを過ごしている。

 だが、ファウス氏はここ数年で巨額な交渉や年俸の高騰がスタンダードとなったサッカー界におけるバルサの立ち位置に危機感を募らせているという。

「選手たちは常にあらゆる情報網から自分たちの状況とプレミアリーグ、ブンデスリーガの環境を比較するものだ。我々は大幅に給料を増やして対抗していかなければならない。さもなければ我々は選手たちを失うことになる。

 我々はパリ・サンジェルマンやチェルシーのようなクラブが主導権を握る新しい市場の情勢に適応していかなければならない。もし破格の給料が理由であった場合、選手に残れという力がないんだ」

 ファウス氏は、直近の市場に関して、伝統的なクラブではなく、巨額な資金を投資できる大富豪クラブが主役となる状況を認めており、バルセロナのようなメガクラブでも破格の年俸提示などにより選手を引き抜かれてしまう可能性があることを懸念していた。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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