なでしこJ、アルガルベ杯6位 高倉監督、アジア杯へ一定の手応え「良い場面もあった」

2点を追いかけるなか、日本選手にアクシデントも発生

 2点を追う日本は、アクシデントにも見舞われた。途中出場したDF清水梨紗が、相手選手との接触で足を痛めるとプレー続行不可能と判断され、DF高木ひかりとの交代を余儀なくされた。

 降りしきる雨の中での戦いになかなか決定機を作れない日本は、後半アディショナルタイムに途中出場のFW田中美南がPKを獲得。しかし、自らキッカーを務めたシュートも相手GKにセーブされてしまい無得点でタイムアップを迎えて0-2の敗戦。強豪カナダに完敗した日本は、大会を昨年と同様の6位で終えた。

 高倉麻子監督は「相手の圧力に負けるシーンが多かった。失点の仕方は集中力が切れたようなもので非常に悔しい。この敗戦を無駄にしないためにも、次につなげたい」とコメン。一方で、大会全体を振り返って「みんなが同じ絵を描くところでは少し手応えを感じているし、守備も奪いどころを決めるところで良い場面もあった」と語っている。

 主将の熊谷は「後半、後ろが我慢しなければいけない時間帯に自分がミスをして失点してしまった」と反省の言葉を残した。また、MF長谷川唯は「守備でうまくいくところもあったが、相手の勢いやフィジカルに圧倒されるところが残っている。個人個人でそれをどうかわせるか、工夫が必要」と、今後へ向けての課題を話している。

 今後、来年の女子ワールドカップ・フランス大会を目指したアジア予選がヨルダンで4月7日に開幕する。5カ国にW杯の出場権が与えられるとはいえ、同組にはオーストラリア、韓国といった侮れない相手が控える。このアルガルベ杯で得た課題を、残り1カ月で修正することが求められる。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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