2度目の奇策は奏功せず レアル指揮官がCL準決勝ユーベ戦後、教え子を擁護

逆転に自信

 レアル・マドリードは5日、UEFAチャンピオンズリーグ準決勝ユベントスとの敵地初戦を1-2で落とした。その試合後、カルロ・アンチェロッティ監督は、中盤で起用したスペイン代表DFセルヒオ・ラモスを擁護している。衛星放送「スカイ・イタリア」が報じている。
 アンチェロッティ監督はアトレチコ・マドリードとのCL準々決勝第2戦に続き、最終ラインの要を中盤で起用する奇策に出た。一度も練習していなかったスペイン人ストッパーの中盤起用が奏功した。
 しかし、2度目の賭けは結果に直結しなかった。この日は最終ラインからのビルドアップが精度を欠くことになり 、試合は1-2で敗れた。イタリア人の知将は、こう言ってまな弟子をかばった。
「我々はいつもよりもミスが多かった。セルヒオだけではない。ユーベは前線から激しいプレッシャーを掛けてきたので、最終ラインはトラブルに直面した。だが、セルヒオは、これまでの数試合同様にいいプレーをした」
 アンチェロッティ監督は、かつて指揮を執った古巣との対決に敗れた。1999年2月から2シーズン半、ユベントスの監督としてベンチに座った。だが、2年連続で2位に終わり、勝負弱さから批判を受けていた。ACミランに対する愛情を口にしながらも、ユベントスでの記憶は苦々しさを持って回想してきた。
 絶対に負けたくない相手だけに、第2戦に向けて力を込めてこう語った。
「この試合はも っとうまく運べるはずだった。手は尽くしたが、常にクオリティーや有効性を示すことはできなかった。試合をコントロールしなければいけなかったが、不運もあった。2-1でリードできるチャンスがあったにもかかわらず、失点した。それが残念だ。だが、我々は挽回できる自信がある」
 勝負師は逆転での決勝進出に向け、瞳に強い闘志を宿していた。
【了】
サッカーマガジンZONE編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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