ユベントスのアッレグリ監督が必死の訴え 「スタジアムに子供たちを」

トリノとのダービーで9人が病院搬送

 ユベントスのマッシミリアーノ・アッレグリ監督が、セリエAの劣悪な治安状況を問題視している。26日のトリノとのダービーマッチで紙爆弾などによって、サポーターが病院に搬送されるなど、けが人を出す事態に陥った。指揮官はこれを受けて「イタリアでスタジアムに子供を連れて行くのは正気を失った人間だけ」と発言。それが大きな波紋を生んでいる。英地元紙「ガーディアン」が報じた。
 トリノがスタジオ・オリンピコで20年ぶりにダービーを制し、1-2でユベントスを破った。この一戦は試合前から大荒れだった。スタジアムに近づくユベントス の移動バスをトリノのサポーターが襲撃し、窓を割るなどの被害を出した。そして、ユベントスのサポーターは紙爆弾をトリノサポーターに投げつけ、9人が病院に搬送された。
 セリエAではサポーターによる抗争やスタジアムでの暴力行為が深刻化。数々のトラブルも起きており、スタジアムの空席が目立つ要因ともなっている。アッレグリ監督は、この惨状の改善を訴えた。
「スポーツに関わる人間すべてに重要な問題だ。不幸なことに、イタリアではこの問題で大幅に後れを取っている。責任ある機関が適切な措置を講じなければ、この状況は続いてしまう。カルチョの問題だが、同時に国家の問題でもある。スタジアムに人々と何よりも子供を再び取り戻す必要がある。正気ではない人間だけがス タジアムに子供を連れてくる、というのが現状だ」

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