日本代表MF香川真司の所属するドルトムントのユルゲン・クロップ監督が今季限りで退任することが決定し、マンチェスター・シティー(マンC)の来季監督の筆頭候補に浮上した。英地元紙「デイリー・メール」が報じている。 圧倒的な攻撃サッカーで欧州を席巻した知将が勇退を決めた。クロップ監督は15日、ハンス・ヨアヒム・ヴァッケCEOと記者会見に出席し、目を赤く染めながらこう語った。 「個人的には、こんなに素晴らしいことが終わりを迎えることを見たくなかった。別に肩の重荷を外したかったわけではない。私は疲れたわけでもない。こんな見た目だけどね。私は他の クラブと接触したわけでもないが、休暇を取るつもりもない」 今季のドルトムントは序盤の失速が響き、現在リーグ戦10位。来季のUEFAチャンピオンズリーグ出場が絶望的な状況となっている。 08年のドルトムント監督就任からブンデスリーガ優勝2回、ポカール優勝1回と実績を残した指揮官は惜しまれながらクラブを去る。さらに、ドイツ代表DFマッツ・フンメルス、イルカイ・ギュンドアンら、まな弟子たちも、今季限りでの退団の話が浮上している。一方で、トップ下で重用してくれた恩師の離脱は、香川にとって痛恨の事態となるかもしれない。 来季も休養せずに他クラブで指揮を執ることを明言したクロップ監督は、引く手数多の状況だという。英ブックメーカーでは今季プレミアリー グ4位と不振のマンCの後任監督の大本命に急浮上している。英メディアは、たびたび昨季のプレミア王者を率いるペジェグリーニ監督が今季後半戦の大失速の責任を負い、解任の危機に立たされていると報じてきた。 アーセナル、リバプールの後任候補としても名前が挙がっており、プレミア以外でもレアル・マドリード、ACミランなど監督交代の可能性のあるクラブにとっても最高の人材といえる。名将の誉れ高きドイツ人は、いずれにしても来季ビッグクラブで手腕を発揮することになりそうだ。 【了】 サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images