元浦和エースFWが語るクラブ最大の“栄光の瞬間” 「サポーターを絶対に喜ばせたいと」

「それまで以上に喜びを表現した」理由とは

「得点できるという自信があったからこそ、迷いなくシュートを打ちました。その時はゴールした喜びを爆発させましたけど、それまでに決めたゴールよりもすごい喜びという感じでもなかったですね。もちろん嬉しいことではあったし、ホームで戦っているという利点を生かしたくもあったので、それまで以上に喜びを表現したというのはあったと思います。この埼スタの雰囲気で負けは許されないという強い思いがありましたし、後ろについているサポーターを絶対に喜ばせたいという気持ちでした」

 このゴールはセパハンの戦闘意欲を大きく削った。結局、後半には当時3バックの右サイドでプレーしていたDF阿部勇樹がセットプレーの二次攻撃からヘディングシュートを決め、2-0の勝利。浦和は初めてアジアを制すると、先制ゴールの永井が大会MVPに選ばれた。

 浦和のクラブ史の中でも、最も栄光に包まれた日として記憶される10年前のアジア制覇。それを当時のストライカーは鮮明に記憶し、振り返った。今、その優勝を知る選手は主将を務める阿部、永井と同い年でチーム最年長のMF平川忠亮の二人だけになったが、再びその王座を奪い返すチャンスが巡ってきた。

 25日に埼スタ(19時15分キックオフ)で行われるアル・ヒラル(サウジアラビア)との決勝第2戦で、浦和は10年前を再現するような勝利をつかめるのか。そして、永井のようにヒーローの座をつかむ選手はだれになるのだろうか。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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