バイエルン日本人が「本当に怪物」 アクロバティック弾…代表OB絶賛「世界を震撼させる器」

【専門家の目|太田宏介】谷川萌々子が見せたアクロバティック弾
バイエルン・ミュンヘン女子のMF谷川萌々子は現地時間10月23日、女子ブンデスリーガ第8節RBライプツィヒ戦に先発出場し、1ゴールを挙げ5-1の勝利に貢献した。この試合で谷川が挙げた得点は、セットプレーからの技ありの一撃。日本代表OBの太田宏介氏も、イマジネーションあふれる“ゴラッソ”に驚きを隠せないでいる。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)
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「いやもう、本当に『怪物』ですね。ちょっと次元が違う」。谷川のゴールについて印象を語った太田氏の言葉は、まさに脱帽といったものだった。
そんなゴールが生まれたのは、前半立ち上がりの8分。右からのコーナーキックに対し、飛び出したGKがボールを弾きだした直後だった。谷川がこぼれ球に素早く反応すると、ゴールに背を向けた状態だったにもかかわらず、振り向きながら右足で浮いたボールをミート。GKは完全に虚を突かれた形になり、ゴールに向かって描かれた放物線を見送ることしかできなかった。
ゴール位置を間接視野で捉えるなど直前の準備もあったはずだが、決して見た目ほど簡単なゴールではないだろう。太田氏は次のポイントに目を見張った。
「あの距離、あの角度からシュートを打とうという発想がまずは素晴らしい。しかも普通なら見方を探してパスを出すような場面かもしれませんが、そんな状況でも迷わず足を振り抜ける。バイエルンという世界屈指のメガクラブで、21歳という若さなのにシュートを決断できる度胸も見事です。柿谷曜一朗さんが現役時代に決めていたゴールみたいですね」
谷川といえば、今回のアクロバティックな一撃のほかにも、ロングシュートやミドル、ドリブル突破からのゴールなど得点パターンが多彩で、しかもスーパーゴールが多い。太田氏も「ゴラッソマシン」と舌を巻く。なでしこジャパンでも今回のようにセットプレーでの得点源となれれば、来年に迫る女子ワールドカップへの期待も膨らみそうだ。
中盤でプレーできながら、得点感覚も高い谷川。そんな完全無欠のような選手にあえて要求することがあれば何か。太田氏は「希望なら」としたうえで、考えを次のように語った。
「中盤の組み立て役に留めておくのはどこかもったいなく、最前線で勝負させ続けてほしいと思っています。谷川選手はオーストラリア代表のサム・カー(ゴッサムFC)を超えるような、世界中を震撼させる超ド級のワールドクラスストライカーになれる器です。世界と戦ううえで、日本最大の希望と言えます。なので、“日本のサム・カー”になってほしいですね」
世界に衝撃を与えるストライカーへの道を谷川が進んでいく。そんな未来を期待せずにはいられない。

太田宏介
太田宏介(おおた・こうすけ)/1987年7月23日生まれ。東京都出身。FC町田―麻布大学附属渕野辺高―横浜FC―清水エスパルス―FC東京―フィテッセ(オランダ)―FC東京―名古屋―パース・グローリー(オーストラリア)―町田。Jリーグ通算348試合11得点、日本代表通算7試合0得点。左足から繰り出す高精度のキックで、攻撃的サイドバックとして活躍した。明るいキャラクターと豊富な経験を生かし、引退後は出身地のJクラブ町田のアンバサダーに就任。全国各地で無償のサッカー教室を開校するなど、現在は事業を通しサッカー界への“恩返し”を行っている。





















