欧州を席巻する21歳日本人 初挑戦→2試合で大爆発…代表OB仰天「他のクラブも黙っていない」

シント=トロイデンの石渡ネルソン【写真:Belga Image/アフロ】
シント=トロイデンの石渡ネルソン【写真:Belga Image/アフロ】

【専門家の目|太田宏介】シント=トロイデンMF石渡ネルソンが移籍後初ゴール

 ベルギー1部シント=トロイデンのMF石渡ネルソンが現地時間8月14日、アウェーで行われたセルクル・ブルージュ戦に先発し、欧州初ゴールをマークした。元日本代表DFの太田宏介氏は「今シーズンの活躍を期待せざるを得ない」と絶賛している。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)

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 21歳日本人が欧州で衝撃的なスタートを切った。今オフにセレッソ大阪からシント=トロイデンへ移籍した石渡は、開幕節でいきなりアシストを記録すると、2節のセルクル・ブルージュ戦でも輝いた。

 後半早々の2分、中盤で自らのボール奪取が起点となり、左サイドからマイナスの折り返しが石渡の元へ。これをダイレクトで合わせると、弾丸のようなシュートがゴール左に突き刺さった。

 この目覚ましい活躍に対し、太田氏は「開幕戦から自らボールを前に運ぶシーンや、敵陣深くをえぐってシュートに持ち込む場面があった。ベルギーに来て前線での貢献度が高くなっていると感じていた中でのゴール。結果として本当に素晴らしいです」と解説しつつ、その活躍に舌を巻く。

 さらに太田氏が触れたのはJリーグ時代との変化だ。J2いわきでプレーした石渡を見ていた太田氏は「中盤でのボール回収や守備のイメージが非常に強かった」と振り返るが、ベルギーでのプレーを見てその評価を一変させたという。

 単に中盤でボールを散らすだけでなく、自らゴール前まで顔を出して攻撃に関与する「ボックス・トゥ・ボックス」の選手へと、短期間で大きな進化を遂げている。

 太田氏が特に注目したのは、初ゴールを生み出したチーム内の関係性だ。サイドからの展開に対し、狭いエリアでフォローに入った石渡へと的確なパスが供給された。

「あの位置でシント=トロイデンの心臓と言える中心選手が、マイナスのフォローに入った石渡選手を使えたこと自体が信頼の表れ。プレシーズンや普段の練習から、しっかりとプレーで仲間を納得させているからこそボールが集まるのだと思います」

 さらに、コースの限定された厳しい位置から流し込んだインサイドシュートの正確性も絶賛。「あの場面で決めきる力を見せられたら、今シーズンの活躍を期待せざるを得ない」と太鼓判を押す。

 激しいベルギーリーグにおいて、21歳という若さで瞬く間に順応してみせた石渡。開幕2試合で結果を残したことで、さらなる好循環が生まれると太田氏は分析する。

「結果を出したことで彼自身も大きな自信を得たはずです。昨シーズンの伊藤涼太郎選手のように、シーズンを通して目に見える数字を残せるようになれば、他のクラブも黙っていないでしょう」

 シント=トロイデンから多くの日本人選手が欧州のトップクラブへと羽ばたいた実績を持つ。太田氏も「1〜2年とこの活躍を継続できれば、間違いなく5大リーグへのステップアップが見えてくる。順調すぎるほどの素晴らしいスタート」と期待を寄せた。

 欧州の舞台で早くも強烈なインパクトを残した若き大器から、今シーズンは目が離せそうにない。

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太田宏介

太田宏介(おおた・こうすけ)/1987年7月23日生まれ。東京都出身。FC町田―麻布大学附属渕野辺高―横浜FC―清水エスパルス―FC東京―フィテッセ(オランダ)―FC東京―名古屋―パース・グローリー(オーストラリア)―町田。Jリーグ通算348試合11得点、日本代表通算7試合0得点。左足から繰り出す高精度のキックで、攻撃的サイドバックとして活躍した。明るいキャラクターと豊富な経験を生かし、引退後は出身地のJクラブ町田のアンバサダーに就任。全国各地で無償のサッカー教室を開校するなど、現在は事業を通しサッカー界への“恩返し”を行っている。

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