長友佑都が追う夢 空っぽの心に火をつけた「情けなさと悔しさ」…伝説の次に誓った有言実行

長友佑都がリーグ優勝の夢を追いかける【写真:増田美咲】
長友佑都がリーグ優勝の夢を追いかける【写真:増田美咲】

長友佑都が契約更新を決断した

 FC東京は8月8日、J1リーグ開幕節でFC町田ゼルビアと対戦し、1-5で敗れた。契約更新が決定したDF長友佑都が試合前にピッチで挨拶し、新たな「夢」に向かって突き進む決断をした。

 大歓声に包まれながらピッチに一礼し、マイクに口を近づけた。「みなさん、こんばんは。長友佑都です」。スタッフから受け取った新ユニフォームを身に纏わせ、青赤の大応援団を沸かせた。左胸にエンブレムを当てながら、プロ19年で成し遂げられていない「夢」への思いを言葉にした。

「僕の夢はこの青赤のユニフォームを着て優勝してシャーレを掲げることです」

 ユニフォームの次に背番号5とエンブレムがデザインされた特別仕様のヘアバンドを受け取り頭につけた。北中米ワールドカップでも着用し、話題になったアイテムで自らの覚悟を見せた。

 2007年、明治大学から首都クラブの門を叩き、日本代表にも選出される活躍を見せ、欧州への扉を開いた。あれから19年。心の中で消えかけた炎を再び灯し、青赤のユニフォームに袖を通すことを決めた。

 決断したのは3週間前で、契約更新の手続きを終えたのは8月に入ってから。小原光城ゼネラルマネージャーの説明では、すでにスタッフと個人トレーニングを進め、最速で第2節のヴィッセル神戸戦から出場できる状態だという。

 決め手になった理由は、心に残った「情けなさと悔しさ」の感情があった。2021年にFC東京へ復帰してから5年が過ぎたが、獲得タイトル数はゼロ。「何一つタイトルをもたらすことができていないことに、自分自身に情けさと悔しい思いがどんどん湧いてきました」。W杯後によぎった”引退”の二文字をかき消す熱が湧き出した。

 契約更新のリリースに「ここで、シャーレを掲げる」と言葉を選んだ。9月には40歳を迎えるが、長友にとって年齢はただの数字にしかすぎない。若手よりもギラギラした目で東京のために全てを尽くす。若手を飲み込む勢いで、自分自身を貫いていく。

「年齢のことは全く意識してないですね。誰よりもギラギラしてると思ってるんで。年齢を重ねてもプレースタイルを変えるつもりはないです。ピッチの中で誰よりも走って戦って、激しいプレーで皆さんを喜ばせたい。また進化した自分を見せられるようにしたい。ここで言ってることが口だけにならないように、ピッチでしっかり見せていきたいなと思います」

 39歳の誕生日を迎えた2025年9月の東京ダービー後、「伝説を残す」と言い放ち、5度目のW杯出場を成し遂げた。40歳を目前に迎える今、口にしたのは優勝という「夢」に挑み続ける強い思いだった。

 そして、DF森重真人とも熱いハグを交わした。「お互い待ってたというか。また彼と一緒に戦えることは嬉しいし、彼と共にシャーレを掲げたい」。森重に限らず、他の選手たちも長友の帰りを心待ちにした。

 5度目のW杯を終えた先に待っていた、叶えられていない夢。秋春制にシーズン移行したJリーグの新たな門出とともに、長友佑都が夢を叶えるための第一歩を踏み出した。

(FOOTBALL ZONE編集部・上原拓真 / Takuma Uehara)



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