日本代表は「スタート地点が遅れている可能性」 浦和監督がW杯結果に言及「時代に取り残される」

浦和の曺貴裁監督【写真:轡田哲朗】
浦和の曺貴裁監督【写真:轡田哲朗】

浦和の曺貴裁監督が遠藤航にも言及

 浦和レッズの曺貴裁監督は、8月5日にJ1リーグ開幕戦に向けた記者会見を実施した。その中で北中米共催ワールドカップ(W杯)について問われ、湘南ベルマーレ時代の教え子でもあるMF遠藤航について「彼はこの経験を前向きに受け止め、次の人生に必ず生かしていくと思います」と話した。

 日本代表は所属するイングランド・プレミアリーグのリバプールでのプレー中に負傷した遠藤の復帰を待ちながら事前キャンプも実施していたが、最終的に森保一監督は大会の登録メンバーからの交代を決断した。長らく主将を務めてきた遠藤の離脱は大きな衝撃を持って受け止められた。

 その遠藤を湘南時代に指導していた曺監督は「このW杯で一番自分を見せたいと思っていたのが彼だったことは間違いありません。この大会を最後に日本代表を終える覚悟を持っていたことも、聞いていましたし、分かっていました。あのような形で終わったことは、チームにとっても本人にとっても、非常に無念だったと思います」と話す。

 そのうえで「ただ、そのことを誰かの責任にするものではありません。彼はこの経験を前向きに受け止め、次の人生に必ず生かしていくと思います。僕も彼と一緒に仕事をした人間なので、本人が感じている残念さの何分の一かではありますが、あの舞台に立たせてあげたかったという思いは当然あります」と、コメントした。

 W杯そのものについては「前回大会では、どちらかというとボールを持たないチームが上位に入った印象がありました。しかし今回を見ると、強豪同士の試合でも両チームが500本から600本ほどパスをつなぎ、成功率も85~90%ほどありました。時代が一周して、また戻ってきたようにも感じます。僕は当初、スペインが優勝するとは思っていませんでした。ただ、彼らの隙のなさ、ポゼッション力、守備力は想像以上でした」という印象を話す。

 そして、日本代表の戦いやあり方そのものについて「ウイークポイントがあり、それを表面化させないための戦術がある。その中で、監督がやりくりや采配をしなければいけない。ただ、そのスタート地点そのものが遅れている可能性もあります」として、「さまざまな要素を融合する力、選手一人ひとりができることの多さが目立った大会だったと思います。日本代表の選手が成長していないという話ではありませが、世界のサイクルが非常に速い」と、個々の選手たちができることの幅に言及した。

 そのうえで「アジアカップやW杯など、一つの大会で出た課題をその都度更新するだけではなく、先を見てさまざまなものを組み立てなければ、時代に取り残されると思います」とコメントしていた。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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