イタリア新監督は「卑劣で酷い逃亡」 就任会見で謝罪も…現地紙痛烈「恥を感じない」

イタリア代表指揮官に就任したロベルト・マンチーニ氏【写真:FOOTBALL ZONE編集部】
イタリア代表指揮官に就任したロベルト・マンチーニ氏【写真:FOOTBALL ZONE編集部】

マンチーニ氏がイタリア代表監督に再任された

 イタリア代表監督に再任されたロベルト・マンチーニ氏は、現地時間7月29日に就任会見を実施した。一方で、イタリア紙「コリエレ・デラ・セーラ」は「恥を感じないという驚くべき能力が備わっている」と、前回の退任を「逃亡劇」と称して懐疑的な視線を向けた。

 マンチーニ氏は2018年にロシア・ワールドカップ(W杯)への出場権を逃した代表チームの監督に就任。新型コロナウイルスの影響で2021年の開催になった欧州選手権(EURO2020)を制してイタリアの復活を印象付けたが、2022年カタールW杯への出場権を逃してしまう。それでも留任したが、2023年に突如退任すると直後にサウジアラビア代表監督への就任が明らかになった。

 こうした経歴の持ち主だけに、同紙では「ロベルト・マンチーニには、恥を感じないという驚くべき能力が備わっている。これは生まれ持った才能だ。彼の立場に置かれた別の人間なら、記者会見場に入る直前、イタリアサッカー連盟会長ジョバンニ・マラゴにこう言っていただろう。『見てくれ、私には無理だ』と。ところがマンチーニはそこに現れ、席に着いた。空気は長いあいだ、墓地のように重かった。彼は自らの原罪を無視している。代表チームへの裏切り、あの卑劣で、酷い逃亡、アラブの大金をかき集めに行ったことを、単なる弱さだと考えている」と痛烈に批判した。

 その後、マンチーニ氏は冗談で場を和ませようとしたが失敗したとされ、「彼は口を開き、驚くほど凡庸な言葉を発する。代表チームを人生最愛の女性にたとえ、自分はそれを失ったのだと説明する。そして、それを大いに悔いていると言い、自分が過ちを犯したことを認める。だが、どんな過ちだったのかは説明しない。曖昧なままだ。金の話をするつもりなどないくせに」と、1シーズン2500万ユーロ(約46億6000万円)とも言われる金額でサウジアラビア行きを決断したことに対して反発の強い状態であることを報じた。

 イタリア代表人事は混迷し、当初は元イタリア代表パオロ・マルディーニ氏がテクニカル・ダイレクター、元ブラジル代表レオナルド氏がアドバイザーに就任して進んだ。現ブラジル代表カルロ・アンチェロッティ監督や、ジョゼップ・グアルディオラ氏らの名前が浮かんでは消えるなかで元イタリア代表アンドレア・ピルロ氏の監督招聘で一本化された。しかし、ロシアのオンラインベット企業との関係性が問題となって頓挫すると、マルディーニ氏とレオナルド氏は辞任。クラウディオ・ラニエリ氏が責任者として次の監督人事に動いた。

 その結果としてのマンチーニ氏就任だが、同紙では「今後の見通しについては、分からない。マンチーニの比喩に沿って言うなら、『一度あなたを裏切った者は、2度目もそうする可能性がある』のだから」と、信頼を取り戻すには長い道のりが必要なようだ。今後は2028年の欧州選手権と2030年のW杯が大きな目標になっていくが、迷走を続けるイタリア代表とかじ取りを任されたマンチーニ氏が国内世論をどう味方につけながら戦っていけるのか注目される。

(FOOTBALL ZONE編集部)

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