FIFA会長選に大荒れの予感「レッドラインを越えた」 トランプ介入でUEFA暗躍「対立候補を支持」の動き

FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長(中央)【写真:ロイター】
FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長(中央)【写真:ロイター】

UEFAが「反インファンティーノ候補」か

 国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長が、極めて深刻な逆風に晒されている。イギリスのスポーツ専門ラジオ局「talkSPORT」は現地時間7月14日、ヨーロッパサッカー連盟(UEFA)加盟国の間で、次期FIFA会長選挙に向けてインファンティーノ会長の対立候補を支持する動きが急速に高まっていると報じた。

 事態が緊迫化したきっかけは、今大会で起きた前代未聞の“介入劇”だ。同メディアは、インファンティーノ会長がアメリカのドナルド・トランプ大統領から直接電話を受け、ボスニア・ヘルツェゴビナ戦でレッドカードを受けたアメリカ代表FWフォラリン・バログンの出場停止処分を見直すよう要請されていた事実を独占報道。その後、バログンの処分は実際に取り消された。この超法規的な決定に対し、UEFAはFIFAが「レッドライン(赤線)を越えた」と非難する強力な声明を発表し、猛烈に反発している。

 インファンティーノ会長は、処分を決定したのは独立したFIFA規律委員会であると反論し、自身とトランプ大統領の関係性を巡る疑惑を否定した。しかし、同委員会は処分の取り消しについて「裁量」以外の詳細な理由を説明しておらず、不透明さは増すばかりとなっている。こうした独裁的な姿勢を受け、UEFA内では次期会長選で現職を無投票当選させるべきではないという意見が支配的になったという。

 記事によると、対立候補の筆頭にはUEFA会長のアレクサンデル・チェフェリン氏の名前が挙がっているほか、ベルギーやポーランドなどの連盟はパリ・サンジェルマン(PSG)のナセル・アル・ケライフィ会長の擁立を支持している。さらに、ノルウェー、スウェーデン、ドイツ、スペインなどの幹部は、ポーランドのレギア・ワルシャワのオーナーであるダリウス・ミオドゥスキ氏の支援を模索しており、北中米カリブ海サッカー連盟(CONCACAF)のビクター・モンタグリアーニ会長も有力な後継候補に浮上しているという。

 W杯の出場国拡大やクラブW杯の2年周期開催など、商業主義的な改革を進めてアフリカやアジアなどの支持を固めてきたインファンティーノ会長。だが、一国の大統領と結託したとも受け取れる今回の不可解な決定は、欧州サッカー界に決定的な亀裂を生じさせた。11月18日にモロッコのラバトで行われる会長選挙に向けて、絶対的権力者を引きずり降ろそうとする欧州勢の動きはさらに加速しそうだ。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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