南野拓実が明かした覚悟「サポートでも」 募る代表への思い…個人トレーナーが見た変化「次を目指すかも」

2021年から南野拓実の個人トレーナーを務める木谷将志氏
日本代表は、6月11日に開幕する北中米ワールドカップ(W杯)に向けて準備を進めている。現地時間8日にベースキャンプ地のアメリカ・テネシー州のナッシュビルに入り、MF南野拓実(モナコ)がメンタルサポーター(メンター)として合流。昨年末に負った左膝前十字靭帯断裂の影響でメンバーには選ばれなかったが、森保ジャパンをサポートするために駆けつけた。個人トレーナーを務める木谷将志氏は、南野の“変化”を明かした。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・井上信太郎/全2回の2回目)
【PR】ABEMA de DAZN、2/6開幕『明治安田Jリーグ百年構想リーグ』全試合生配信!毎節厳選6試合は無料!
◇ ◇ ◇
祈るような気持ちで見つめていた。5月15日に発表された北中米W杯に臨む日本代表のメンバー発表。木谷氏が担当する菅原由勢、冨安健洋は選ばれたが、南野拓実の名前はなかった。
昨年12月21日に行われたクープ・ドゥ・フランスのオセール戦。前半に相手のボールを奪おうと、接触した際に左膝を負傷。担架に運ばれて交代した。検査の結果、左膝前十字靭帯断裂の重傷と判明した。
「最初は切れたとは思わなかったって言っていましたね。でも2分後ぐらいにはマジやばいかもと、すぐに分かったと」
2021年冬、当時まだ26歳だった南野が、リバプールからサウサンプトンにレンタルで加入した際から見るようになった。元々、怪我が少ない選手だったが、モナコに移籍してからも定期的にメンテンナンスのために足を運んできた。
「僕が言うのもなんですけど、彼も選手としてもそうですし、人としても本当に成長したなと感じますよね。やっぱり代表への責任感がすごい出てきましたよね。若い頃はいい意味で、『試合に出ないと意味がない』とギラギラしていましたけど、今はそうじゃない。3月のイギリス遠征の時に治療した時にも、チームのためにサポートメンバーでもいいから携わりたいって言っていたのを聞いて、相当変わったなと。だって、カメラも回っていない所で、『それでもいいから僕行きたいです』って言うのを聞いて、本当に変わったんだなと」
負傷してから何度もモナコに行き、できる限りの治療を尽くした。これまで前十字靭帯断裂を経験した選手を担当したこともあり、知識もあった。再発のリスクも考慮しながら、一番最短で治す道を探った。
結果は、残念ながらW杯メンバーには選ばれなかった。動ける状態までは持って行ったが、クラブの出場許可が下りなかった。
それでも、森保監督からの要望でメンタルサポーター(メンター)として、アメリカ・ナッシュビルのベースキャンプ地に入る8日から、チームに帯同することになった。リハビリを進めながら、自身の経験を伝え、チームを精神的に支える役割となる。8日に取材に応じた南野も「僕は本当に最大限のチームのサポートをしたい。もし必要なのであれば、僕の経験だったり、僕なりのアプローチをしてチームに何かいいものを還元できれば」と思いを明かした。そばで見てきた木谷氏は、南野の変化を感じ取っている。
「年々、代表への思いが強くなっていますよね。以前は『これが最後のW杯になるかもしれない』って言ってましたけど、最近は『今回のW杯を逃したら、次を目指すかもしれない』と言い始めて。年齢的には次の大会は35歳だから行けないことはないなって」
今回の北中米W杯には、南野だけでなく、メンバーに選ばれた菅原と冨安、そしてサポートプレイヤーとして同行することが決まった吉田麻也を含め、クライアント4人が一緒に“戦う”ことになった。木谷氏もベースキャンプ地のナッシュビルに赴く。日本サッカー協会(JFA)が、今大会から個人トレーナーの接触を許可してくれたことにより、現地で施術が可能になった。
日本代表が初戦で戦うオランダにはかつて施術したファン・ダイクがいる。2018年のロシア大会では、1次リーグ第3戦でポーランドと対戦。クライアントのヤン・ベドナレクが日本を相手に決勝点を決めたこともあった。
「あの時はすごい複雑な気持ちでしたね。でもこうやって、見ていた選手がW杯で戦うというのは、なかなか経験できることではないと思うんで。治療家ってたぶんごまんといると思うんですけど、そういう気持ちで見れる人ってなかなかいない。選手たちをサポートできたらと思います」
最高の舞台で戦う選手たちを、最高の状態でピッチへ送り届けるため。どんな時もサポートし続ける。
(FOOTBALL ZONE編集部・井上信太郎 / Shintaro Inoue)














