最終戦黒星も…田中監督、6試合で勝ち点13 選手指摘「達也さんは数週間やっただけ」

浦和のサミュエル・グスタフソン【写真:徳原隆元】
浦和のサミュエル・グスタフソン【写真:徳原隆元】

グスタフソン「マチェイさんはもう数年いて、達也さんは数週間やっただけ」

 浦和レッズは5月22日のJ1百年構想リーグの東地区最終戦でFC町田ゼルビアと対戦し0-1で敗れた。暫定5位で18試合を終えた浦和は監督交代を挟んだシーズンだったが、上位4チームには90分で1勝もできずに終えた。DF石原広教は「きょうみたいな試合で勝てる力をつけないと上にはいけない」と振り返った。

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 浦和は前半から全体的に右サイドで良い形を作りながら攻撃を仕掛けたが、前半10分に相手クロスをMFマテウス・サヴィオがコントロールミスしたところをFWエリキに蹴り込まれた。この1点が重くのしかかり、後半は修正も見せたが田中達也アシスタントコーチの暫定監督就任から6試合目で初の90分負けになった。

 プレシーズンのキャンプ中に負傷離脱し、ラスト数試合の復帰になったMFサミュエル・グスタフソンは「準備してきたビルドアップのところで、序盤はしっかりと機能していました。ただし、町田がしっかりと対応してきた。この我々のスタイルをどう止めるかを分かって、かなりのスピードで対応されていました」と話している。

 浦和は4月25日の横浜F・マリノス戦までの12試合をマチェイ・スコルジャ監督、残り6試合を監督交代から田中暫定監督で戦った。全体にポゼッションを大事にする方向に切り替わり、4連勝も飾った。町田戦でもMF渡邊凌磨が最終ラインを出入りするなど準備されたプレーも見られたが、サヴィオが左サイドでボールを触るために最終ライン近くまで下がってしまうことも多く、グスタフソンが「数的優位を作りたいんですけど、それはやはり全体で作らなきゃいけないので、あまり選手が降りすぎると結局後ろが重くなる」と話すなど、次の課題も出ている。

 ただし、元スウェーデン代表のプレーメーカーは「理解しなきゃいけないのは、マチェイさんはもう数年いて、達也さんは数週間やっただけということ。なので、きょうのビルドアップに相手が対応すると、その次の打開策を作る時間は十分になかった」とも話し、監督交代からバリエーションを作るまでの時間がなかったことも指摘していた。

 定例会見では「ゾーン1、2である程度安定させるために人を割くことも僕はやっているので」と話すなど、ゴール前の厚みを出すことが次の課題になることは指揮官も認識しているようだった。ただし、こうした全体的なスタイルの切り替えの理由を「選手の特長を生かすために今の形に変化させました」とした。確かに、全体に自分たちがボールを保持して進める試合が多くなったことは選手たちにも前向きなマインドを与えている感はあり、それが体力を温存しながら試合を進めて守備の局面に力も発揮できる要素につながるという声もあった。

 トータルしての戦績を見るとスコルジャ監督が12試合で勝ち点12、田中暫定監督の6試合で勝ち点13と約2倍のペースになったが、4位以内のクラブに1勝もできなかったのは共通項だった。石原は、0-0からのPK戦で敗れた前節のFC東京戦も踏まえ「上位のチームは強いですけど、試合内容としては、負けたっていう感じというよりは、10回やって5回勝つか、4回勝つか分からないですけど、そのぐらいの感じだなと思う」という実感を話す。

 そのうえで「そこでものにできるチームが上位にいるチームかなと思っているので、きょうの試合みたいなのをしっかりものにできるチームじゃないといけないし、そこがゼルビアはしっかりできているところ。それこそ鹿島アントラーズとかも、自分たちがうまくいっていない試合でも勝つっていうところはあると思うので、勝ちグセはしっかりつけなきゃいけないし、それを考えてつくもんじゃないけど、今日みたいな試合で勝てる力をつけないと上にはいけないと思います」と振り返った。

 浦和は23日と24日の試合結果次第で5位または6位で東地区の戦いを終え、2試合の順位決定プレーオフに臨む。田中暫定監督は「個人の成長が一番だと選手に伝えました。ゴールを奪う、ボールを奪うところでチャンスもありました。そこで決定的な結果につながらなかった部分は自分に矢印を向けていこうと伝えています」と話し、残り約2週間の活動でシーズン移行に伴う変則的なシーズンを締めくくる。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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