何度も口にした「W杯からの逆算」 “選手発掘フェーズ”は終了…日本代表監督が構築するプラン

記者会見に出席した狩野倫久監督(左)と佐々木則夫ナショナルチームダイレクター【写真:轡田哲朗】
記者会見に出席した狩野倫久監督(左)と佐々木則夫ナショナルチームダイレクター【写真:轡田哲朗】

なでしこジャパンの狩野倫久新監督が会見でプランを明かした

 日本サッカー協会(JFA)は、5月21日になでしこジャパン(日本女子代表)のメンバー発表会見を行った。6月6日に行われる南アフリカ女子代表との国際親善試合が初陣となる狩野倫久新監督は2027年ブラジル女子ワールドカップ(W杯)での世界一奪還からの逆算を強調し、アジア大会を含めた活動を6回として捉えチームを完成させる考えを話した。

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 なでしこジャパンは2024年12月に初の外国人監督としてニルス・ニールセン監督が就任し、今年3月の女子アジアカップで優勝してブラジル女子W杯の出場権を獲得するところまでを戦った。そして、3月末に契約満了での退任が発表され、ニールセン監督の下でヘッドコーチを務めていた狩野新監督が就任する運びになった。ニールセン氏は、昨秋の時点で選手発掘や多くのチャンスを与えるフェーズは終了し、より結果を求めていくフェーズに入っているという考えを明らかにしていた。

 大舞台まで約1年のタイミングで就任した新監督は、そうした大舞台から逆算したチーム作りについて「数えてみると、活動は7回あります」と切り出す。そして9月から10月に愛知県で開催されるアジア大会が、WEリーグでプレーする国内組を中心したメンバーで臨むことを念頭に「今回の南アフリカとの戦いのキャンプ、アジア大会を1回と捉えています」として、全6回の活動という捉え方を説明した。

 そのうえで具体的なチーム構築プランを「最後にW杯の直前が壮行試合だと考えると、そこはお披露目する最終形に持っていく必要があると思います。今回の活動とアジア大会で23名ずつ46名に対してコンセプトを伝え、見極めていく。そこに入らない選手もターゲットになるが、そこを1回と捉え、6回目が壮行試合。そこまでしっかりと期分けをしながら作り上げて、戦術的な柔軟性やオプションを作ること。対戦国も変わってくるが、そこに対して自分たちのプランを組み立ててやっていく」と説明した。

 その中は6月6日に国際親善試合、9日に国際Aマッチとしてのトレーニングマッチを南アフリカと対戦する最初の活動について「アフリカの中でもポジショナルな、システマチックとは言わないまでも組織化されている。その中でもアフリカ系の特徴であるスピードやパワー、一瞬の伸び、リーチの長さという点で、普段ヨーロッパやアメリカでプレーする中で対戦する選手の特徴と、チームとしてプレーする中での違いは感じると思います。W杯ではグループの中に南米やアフリカ、欧州が必ず入ってくるので、体感することや経験することが重要になる」とした。

 さらに、国内組で初招集になったMF伊東珠梨(ノジマステラ神奈川相模原)をアジア大会ではなく南アフリカ戦に呼んだ理由も「彼女の持っているポテンシャル、特に大きなところで言うとフィットネスレベル、中盤での守備ですね。そういったものをアフリカの選手相手に対して発揮できるかどうかも含めてチャレンジしてほしいという意図があります」と、期待を込めつつ「見極め」のニュアンスも匂わせながら話した。

 狩野新監督は19日の就任会見から、頻繁に「W杯からの逆算」という言葉を繰り返して強調した。活動の目標を2011年女子W杯を制して以来の「世界一奪還」に置いているだけに、その描いた道筋にチームを乗せていくことができるのか。限られた活動回数の中でも重要度の高い最初の活動と初戦が注目される。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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