35歳の韓国代表「証明してきます」 4度目のW杯は「延長戦」…長友佑都は「すごい選手」

キム・スンギュが4度目のW杯に向かう
FC東京は5月17日、6月に開幕する北中米ワールドカップ(W杯)の日本代表メンバーに選出されたDF長友佑都と、韓国代表のGKキム・スンギュの「代表選出選手記者会見」を都内で行った。4度目の大舞台に臨むGKキム・スンギュが、FC東京への感謝とともに決意を口にした。
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スンギュにとっては4度目の大舞台だ。この大会について「長い期間休んで、引退を間接的に経験したと思っています。終わったと思ったのですが、もう一度チャンスを与えられた。私のサッカー人生で延長戦のような大会な気がします」と、「延長戦」という言葉で表現した。
W杯では「出場する選手も出ない選手も全員が重要」と語ったスンギュ。韓国代表でもベテランの立場となるなか、プレーと姿勢で後輩たちに伝えたい「経験」がある。
「私もまだ試合に出るか出ないかはっきり分かっていませんが、そのなかでチームの中心となって、今までの経験を共有しながらやっていきたい。今回は韓国代表も若い選手、初めて出る選手が多いので、その選手たちに良い雰囲気を作れるようにしたり、その役割を果たしていきたい」
大怪我からの再スタートだった。スンギュは2024年のアジアカップ期間中、トレーニングで右ひざ前十字じん帯を断裂。「現役引退」の4文字が頭をよぎったが、妻やスタッフの支えもあり、壮絶なリハビリを乗り越えた。
「妻の存在はとても大きかったです。生活を犠牲にして自分に寄り添ってくれた。妻のサポートがあったからこそ、辛いリハビリも乗り越えることができましたし、今こうやってFC東京でプレーができていると思っています。本当に感謝しています」
結婚してから初めて迎えるW杯でもある。スンギュが妻に代表選出を伝えると、「私よりもとても喜んでいた」。会えない時間が続くなかでも、「電話で『こういうふうにサッカーをしてるよ』とか、いろいろ話をして、自分のことのように喜んでくれた」と微笑んだ。
昨年6月、サウジアラビア1部アル・シャバブからFC東京に完全移籍し、青赤の守護神として大活躍した。昨季は序盤戦で残留争いに巻き込まれたFC東京のゴールにガッチリと鍵をかけ直し、今季もJリーグ屈指のセーブ力で何度もチームを救ってきた。実際に明治安田J1百年構想リーグでは、J1全体で2番目に少ない15失点。スンギュの好守がチームの成績を大きく支えている。
会見でスンギュが繰り返したのは、東京への感謝の思いだった。本人も「こんなに早くプレーに戻れるとは思わなかった」と話したとおり、想像以上の回復を見せ、W杯への切符をつかみ取った。代表発表の1か月前には、「まずは東京で練習に取り組むことが最優先です。すべてはFC東京での活躍の先にあると思う」と平常心を貫いていたが、この日は表情も緩み、何度も笑顔を見せていた。
「ファン・サポーターの応援も、私にとっては凄く復帰するのに大きな力になりました。今回もFC東京という名前をつけて、大韓民国を代表しますが、ワールドカップに行って、FC東京の選手が、いいプレーをできるということ。また、いい結果を出せるということを、証明してきます」
そして、「隣にもっと凄い選手がいて、私はまだまだです」と長友の凄さを感じながら、出場回数に関係なく、「どんな記録を残すかがもっと重要だと思う」と力を込めた。
「出場に意味を置かず、今回のワールドカップで、今まで私が出場したワールドカップより、もっと良い成績を出せるように最善を尽くさなければならない」
韓国代表として、Jリーグの代表として、そして青赤の代表として。35歳のベテランGKが、サッカー人生の「延長戦」と位置づける4度目の大舞台に挑む。
(FOOTBALL ZONE編集部・上原拓真 / Takuma Uehara)















