三笘シャドーは「完璧」 驚異の“流動性”をロジック解説…林陵平氏が絶賛の「レベチ」な選手

【専門家の目|林陵平】黄金カルテットを同時起用…言語化不要の当確枠も
北中米ワールドカップ(W杯)を目前に控え、森保ジャパンが強豪イングランド、スコットランドを相手に見せた「現在地」。現役時代から「戦術マニア」として知られ、現在は解説者として独自の視点を展開する元Jリーガーの林陵平氏は、現地取材を経て確信したという攻撃の最適解と、守備陣における「絶対的」な存在を、自身の熱い言葉で解き明かした。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)
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イギリス遠征を終えた日本代表の収穫について林氏は間髪入れずに話した。「今回の遠征では、三笘(薫)のシャドーは完璧でした。抜群じゃないですか」。これまで三笘といえば、森保ジャパンで左サイドのタッチライン際で1対1を仕掛ける「ワイドのスペシャリスト」という印象が強かった。林氏自身も「その前はウイングバック(WB)でのプレーもすごく良かったんで、WBかなと思っていた」と振り返るが、今回の遠征で衝撃的な印象を残したという。
「いやもう、今の日本代表なら左シャドーは三笘しかいないでしょう。ゴールも決めたし、完璧なプレーだった。何より、怖さを見せられる選手がこの位置にいるっていうのは、日本においてめちゃめちゃ大きいんです。これは所属チームでの積み重ねも大きいですよ。(ブライトンでかつて指揮をとった)デ・ゼルビ(元)監督の後半から大外だけじゃなく内側でのプレーが増えて慣れていたのが大きいかなと思います」
この「三笘シャドー」の破壊力を支えているのが、堂安律、伊東純也、中村敬斗を同時起用した際に生まれる驚異的な流動性。林氏はこの4人が並ぶフォーメーションを「めちゃめちゃいい」と絶賛する。そこには、森保ジャパンが積み上げてきた構造的な強みがある。
「この4人の並びが素晴らしいのは、全員がWBとシャドーの両方を継続しながらプレーしていること。ここが本当にスムーズにプレーできるっていうのが大きい。例えば、流れの中で立ち位置を変えた時にボールを奪われたとしても、そのままシャドーの選手がWBの位置で守備ができる。シャドーの選手がしっかり下がってWBの守備を完結させられるんです。これは、堂安が右シャドーもWBもやり、三笘もWBを経験し、中村敬斗も左シャドーをやっていたという、今までの積み重ね的なところが大きい。今のこの形は、すごくハマっているなと感じますね」
攻撃陣の華やかな進化の一方で、林氏が今回の遠征で「もはや言語化不要」とまで熱弁を振るったのが守備の要、DF谷口彰悟だ。
「いやもう、谷口は(W杯のメンバー入り)決まりでしょ。当確です。僕は3バックの真ん中なら、谷口が一番手だと思っています。パフォーマンスがとんでもない。誰が戻ってきても、今の谷口の安定感は外せないですよ。正直、『すげえ』って言葉しか出てこない。ここはもう言語化とかいらないです。日本代表でのパフォーマンスはもうちょっと、レベチというか。後ろに彼がいる安心感はすごいですし、今の真ん中のラインは本当に安定しています」
では攻守において進化を見せた日本が、今後W杯で強豪相手にどう戦うべきか。
「イングランド戦を見て『勝ったけどもうちょいボール持てたでしょ』とか『あれじゃ優勝できない』なんて声もありますけど、僕は日本が上を目指すなら、あの戦い方に絶対になると思う。自分たちがボールを握りながら強豪を圧倒するスタイルは、目指してないし、決してそれが勝てる戦い方ではない。5-2-3でしっかり固めて、そこからショートカウンター。数少ないチャンスで決め切って守り切る。これが上に行くためには一番重要なやり方」
林氏が描く最新の「最適解」は、W杯本番に向けてこれ以上ないほど鮮烈な形を見せ始めていた。




















