志半ばで解任のトゥヘル ドルトムントで達成した「功績トップ5」をブンデス公式が選出

若手育成で卓越した才覚を発揮

 4つ目は韋駄天ストライカー、ピエール=エメリク・オーバメヤンの覚醒だ。ガボン代表の韋駄天ストライカーは、前任者のクロップ監督によって前線にシフト。そして得点感覚を2年間で研ぎ澄ませ、今季はリーグ戦31ゴールを奪って、バイエルンのポーランド代表FWロベルト・レバンドフスキを抑えて初の得点王に輝いた。

 5番目は若手育成。トゥヘル監督はフランス代表FWウスマン・デンベレ(20歳)、ドイツ代表MFユリアン・ヴァイグル(21歳)という若手をチームの中核に据えた。アメリカ代表MFクリスチャン・プリシッチ(18歳)のみならず、数々の才能を抜擢したことも評価の対象となっている。

 今季は対戦相手の戦術に応じて猫の目のようにシステムとメンバーを入れ替えたことで、勝ち点を失う試合も多かった。人心掌握術に優れたカリスマ、クロップ氏に比べてマンマネジメント力では劣ったことから、ロッカールームからは批判の声も漏れ伝わっていた。

 それでも2年で名門を去ることになったトゥヘル監督は、確かな功績をジグナル・イドゥナ・パルクに刻みこんだ。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty

 

 

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